心読むのやめてくれる！？？！ ページ38
実渕side
まさか征ちゃんがAを好きとはね〜
意外だわ
「この辺りが苦しい」
ですって
珍しく征ちゃんが可愛く見えちゃった
色々助言はしてあげたけど、どうするかは征ちゃん次第。A次第でもあるけれど
今日の帰りなんか多分小太郎に嫉妬していたんじゃない？
だって、ねえ？
あんな去り際、征ちゃんがAを好きだって分かってたら嫉妬としか思えなくて
-ピロリン♪-
携帯を見るとそれは征ちゃんからだった
内容は…
［Aを悲しませてしまった］
目がギョッとしちゃったわよ
慌てて征ちゃんに電話かけたらすぐ出てくれて
「征ちゃん、どうしたの？」
「いや、実は…」
------------------------
「なるほど、そういうことね」
多分すれ違いかしらね〜
付き合ってもないし、まだまだわからないことだらけよね
「Aに嫌われたかもしれない…」
「ぶっ……」
あ、やだ。吹き出しちゃったじゃないの
「何故笑う」
「いや、だって征ちゃんが弱気で
いつもの征ちゃんらしくないなぁと」
「いつもの僕とはなんだ。今も変わらないぞ」
いやいや、すごい変わりますって
「人は堂々としていてもいつか臆病になってしまうときがある
征ちゃんにとってそれが今」
「臆病…この僕が…？」
「どうすればいいかは私もわからない
けど、一回Aに話してみたら？
誤解されてるままじゃお互い気分悪いでしょうに」
練習だったり試合だったりすごい頭がきれるのに
なんでこう…
ま、征ちゃんもバスケ馬鹿ってことね
「僕は馬鹿ではないぞ」
「心読むのやめてくれる！？？！」
実渕side 終わり
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作者名：蛍 | 作成日時：2019年10月18日 20時
