Spica Ⅱ【菅田将暉】 (ページ4)

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次の日も熱はあまり下がらなかった。

インフルエンザでは無かった事だけが救いのようなものである。

翠はこんこん、と咳き込みながら相変わらず苦しそうに眠っていた。

「………翠」

そっと名前を呼ぶと、翠がぼんやりと目を開ける。

「……はよ良くなるとええね…」

優しく頭を撫でる。

安心したような表情で、翠はまた目を閉じた。

その次の日からちゃくちゃくと熱は下がっていった。

「はい、あーん」

「……ん」

お粥もあまり食べられて居なかったけれど、ようやく満足に食べれるようになってきた。

「まーくんの、美味しい」

「ほんま？ありがとう」

翠は弱々しく笑う。

「完食！すごいやん！」

少なく盛ったお粥を完食した事を告げ、頭を撫でた後に薬を飲ませる。

「まーくん」

「ん？」

「………寝るまで、一緒に……いて？」

「うん」