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「将暉君っ」

今日は新居に引越しだ。

頑張って1人で特急に乗り、東京にやって来た。

私の物はだいたい引越しトラックで運んでもらい、後は少ない荷物を運ぶだけ。

リュックを背負い、ホームから出ると将暉君が立っていた。

「おっ、来れたね」

「うんっ!………あ、そうだ。
お誕生日おめでとう、将暉君っ!」

日付が変わった頃に言っても良かったのだけど、せっかく顔を合わすのだから、と今言うことにした。

将暉君は嬉しそうに照れて「ありがとう」と言った。

「はい、これ」

「ん?」

「家で作ってきたケーキ。
後で食べようね」

「せやね」

新しい新居は、大きなマンションだった。

「凄い……」

「中も広いんやで」

将暉君は自慢げに言う。

招き入れられた中は確かに広かった。

目を輝かせて一つ一つの部屋を見ていく私を、将暉君は笑って見ていた。

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作者名:hoshina
作成日時:2019年10月7日 19時

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