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貴方が居なくなった、小さな個室。
ぺたりと座り込み放心する私をよそに、元クラスメイト達は泣きながら部屋の片付けを始めました。
それから少しして、机の引き出しを片付けていた諏訪さんが私に、一通の手紙を差し出しました。
それをぼんやりと受け取った、その時です。
私の目の前に、貴方が現れたのです。
私は俗に言う霊感というものが強い方で、今までにも沢山の幽霊を見てきました。
私の家である花屋で購入した花をお供えされた墓の主が、わざわざ私にお礼を言いに家まで来た事がありますが、今ではそれも慣れてしまうくらい。
ですから、私はそこまで驚きませんでした。
貴方は私に言いましたね。
『手紙を読んで』と。
私は小さく首を横に振って、その手紙を鞄の中に押し込みました。
あなたは寂しそうな顔をしてから、しゃがんで私の頬に浮かぶ涙の跡をそっとなぞりました。
感覚はありませんでしたが、確かに拭われた気がしたのです。
他の人に貴方は見えていないようでしたので、私も敢えてこの場では貴方を見えていないものとしました。
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hoshina(プロフ) - ひいらぎさん» コメント頂きありがとうございます!そう言って頂けて嬉しいです。僕もなんで先生死んじゃったの……って今でも悲しい気持ちになります… (10月22日 10時) (レス) @page19 id: caa281a59c (このIDを非表示/違反報告)
ひいらぎ - 読む度に涙が止まりません。ぶっきーなんで死んじゃったの、 (10月20日 23時) (レス) @page19 id: e6c1a53c18 (このIDを非表示/違反報告)
hoshina(プロフ) - 蒼炎さん» ありがとうございます!! (2020年1月21日 9時) (レス) id: 8ee6c3887f (このIDを非表示/違反報告)
蒼炎 - めっちゃ感動した………!最高かよw (2020年1月20日 23時) (レス) id: 874e279780 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:☆友梨ぃ☆
作成日時:2019年6月11日 22時