星の雨２

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濱ちゃんが、俺以外の誰かのこと、
こんな優しい顔して話すとこなんか、見たくなかった。


この、あったかいまなざしは、
俺だけに向けられてるって、思い上がっててん。


なんで、こんな胸が塞がれてんねやろ。


苦しい・・・


「濱ちゃん、
俺、なんとな、あの藤井流星に恋人になって、て言われてん。
濱ちゃん、どうしたらええと思う？」


「なんで俺に聞くねん」


「なんでって・・・
濱ちゃん、俺のマネージャーやん。
全部、報告せなあかんやん」


こんな言い方、したいわけちゃうねん。


濱ちゃんに止めて欲しいだけ・・・


なんで、こんなこと思うねやろ。


憧れのスターが、俺だけを見てくれてんのに。


「マネージャーな。
俺にそんな大層な権限なんかあらへん。
上に報告するけど、ええんか？」


ひどい。

濱ちゃんのアホアホアホ。


「・・・構わんけど。
淳太社長には反対されそうやな」


「社長はタレントの恋愛事情は本人に任せてるやろ」


濱ちゃんは俺が流星と付き合うたって、平気やねんや。


流星への気持ち、応援してくれとってんから。

最初っから分かってたはず。


濱ちゃんが迎えに来てくれて、嬉しかった。


けど、それは、マネージャーとしての責任感から。

それだけなんや。


「せやんな。
すぐ返事すれば良かった。
ずっと憧れてた人やのに」


変な意地張ってしもた。


もう引き返されへん。


けど、これでええねや。


流星は、前世から繋がった、運命の相手。


探し求めてた王子様やねん。


俺は幸せになる・・・



















いつも通り、部屋まで送ってくれた濱ちゃん。

マネージャーとしてな！


自分で言うてて、虚しなる。


なんで虚しくなる必要があるねん。


濱ちゃんが俺のマネージャーやてことは、紛れもない事実やん、

むしろ事実でしかない。


ちっとも眠れへんまま、朝を迎えた。


夜中、自分の心の声と葛藤しててんもん。


善は急げ。

今すぐに流星に連絡して、告白の返事しよう。


いや、急いては事を仕損じるとも言うな。

急がば回れとも。


まだ早いよな、うん。

ちょっとは焦らした方がええはず。

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