18 ページ18
ふ、と目を覚ます。
僕はどれくらい気絶していたのだろうか。
むくり、と起き上がり、自分の姿を見る。
肌が所々青くなっていて、切れているところもあった。
僕の着ていたジャージのようなものは擦り切れている部分もできていて、綺麗とは言い難いものだ。
この現実に呆然としていたが、今の自分が置かれていた状況を思い出す。
まだ、僕はアパートの廊下にへたり込んでいる。
外からの寒い空気が僕を包み込んだ。
————部屋、戻るか。
一歩一歩、進むだけでも足や腰が悲鳴を上げる。
そんな体に鞭を打って、なんとか布団のところまでたどり着く。
倒れるように寝転がり、そのまま目を閉じた。
あぁ、ああ!
なんて人生だ!!
クソみたいな毎日。運にも、環境にも、全てにおいて恵まれていないこの人生。
こんなもの…いらないよ。
『いらないか?命』
————いらないよ。
『…ヒヒッ、じゃあ、お前を天国に行かせてあげようか』
————出来るモンならそうしてくれ。
まどろみの中、そんなことを思った。
17人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Leaf(プロフ) - フロチャから来ました。フロチャでは男の子が怖かったけど、この作品を読んだ後は何だか感じるものが違いますね。すごく素敵な作品でした。 (2019年1月14日 21時) (レス) id: b8ce9cd4fa (このIDを非表示/違反報告)
白猫のような(プロフ) - フロチャのストーリーに入り込みました! とても面白いです、更新期待しています! (2018年10月23日 21時) (レス) id: 2e8f40e4be (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:柴葉ましろ | 作者ホームページ:http://uranai
作成日時:2018年10月21日 14時