【完結】Sacrifice / KnightA

Vampire Knight ページ44

森の奥深くにある錆びた洋館。
いいこと？ 何が合ってもあそこには行っちゃダメ。
あそこは"生贄"が行くところなんだから。



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❤️🌸
「いやっ！ いやっ、ここから出してっ、だして、くださっ、」

ある日突然選ばれた"生贄"の候補。町のみんなに騙されて連れて行かれた場所はあの錆びた洋館。閉じ込められた彼女は声を搾って助けを求めるが声は届かない。

「ねぇ、お前がこんな事になったのって、ダレのせい？ こんな惨めでぇ、痛い思いしてぇ、不憫になったの。誰のせい？」
「……ぁ、あっ、……まちの、人達の、せい」
「そうだねぇ、分かってえらいねぇ。そうだよォ。アイツらがー。お前が産まれた時から"生贄"にするためだけに育てて、お前と引き換えに町を守ったの。ははっ、しらないで、騙されて。……可哀想……。そんなかわいそうな子を愛してくれるのは、だれ？」
「ばぁうくん、ばぁうくんだけ」

よく出来ました。ご褒美に、気持ちいいのあげる。



💖🌸
「……？ こっちから来たと思たんだけど……」

ある日母と共に来た森の奥。少しだけ休憩しててと言われて大人しく待っていたのに母の帰りはなく、森の中で迷ってしまう。もうすぐで夜がくる。早く帰らないと。

「ねぇ。本当にお母さんはキミの為に出かけたの？」
「え、」
「だって。キミを森に置いてくるためだけに出かけたかもしれないじゃん」
「そんなこと、」
「ほんとうに？ 本当に。そう言える？ 邪魔だったんじゃないの、キミが」
「そんなっ、そんなことないっ、だって、ママは……っ！」
「裏切られてることに気が付かない人間って本当に馬鹿で愚かで……。可愛いね。"生贄"になったことにも気がついてないんだ」

分からないなら直接牙で、分からせてあげるしかないのかな。



💙🌸
「お願い。私のことはどうなってもいいから、変わりに約束をして欲しいの」

ある日恋人に裏切られて"生贄"に選ばれてしまった。それも悪女に仕立て上げられて、だ。ここで終わる人生ならば、せめて私を裏切ったアイツを苦しめたい。

「大丈夫。僕は優しいから。キミのお願いはなんだって聞いてあげる。どいつから始末しようか。あの男？ それともそっちの女？ あははははっ。キミの為にするから、喜んでくれるよね？ ね？」
「えぇ。うれしいわ」

私をバカにした事、墓場で後悔しろ。

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