花言葉【イナズマイレブン短編】

希望を持つことは【風丸一郎太】　美紅様リクエスト ページ24

2期。ＤＥ戦の最中のお話。

Aside

風丸一郎太君。
雷門サッカー部の一員で、疾風ＤＦ。クラスで、モテモテ。
そんな彼に、私は恋をしました。
爽やかに笑う彼が、サッカーに対する彼の姿が、好きなのに。なぜ、なぜ…

A「卑怯な真似をしているのですか…！」

エイリア石を、首に付けている彼。冷たい目。そして、とてつもない強さ。全てが、私の恋をした彼ではなかった。

A「目を覚ましてください…！風丸さん…！」

そう私が訴えても、彼の心には、届かない。
彼の幼馴染みの、円堂さんが訴えても、届かない。
もう、駄目なのでしょうか…。

神様。私は、彼を救いたい、という気持ちを持つことすら駄目なのですか。
希望を持つことすら、お許しされませんか…？

蒼「風丸さん…！！」

試合を見ながら、お願いをする。
どうか、どうかこの声が届きますように…！！

その時だった。
技を打ち終わり、地上に降りた彼。くるっ、と此方を向いて「ふっ」と笑ったのだ。
あの、爽やかな、私の好きな彼の笑顔で。

A「…！！」

嬉しかった。ねぇ、神様。少しでも、私の声が届いたと、思ってもいいのですか。

風丸side

上来Aさん。
クラスではかなり有名だ。
そんな彼女に、俺は恋をした。
でも、俺は…禁忌に手を伸ばした。
自分を応援してくれる人が、居るというのに。己の欲望に負けたのだ。

あぁ、嫌われちゃったかな。
そんな心があったが、俺は逆らえない。
そんな時だった。

A「風丸さん…！！」

彼女の声が、聞こえてきた。
技を打ち終わり、地上に降りる。嬉しさのあまり、俺は彼女に向かって微笑んでしまった。

すると、彼女の嬉しそうな顔。
その笑顔に胸が高鳴る。

神様...なんて居るかどうか分からない。
でも、もし居るのなら...

俺は、彼女との出会いに、彼女の笑顔に、希望を持ってもいいですか。

自分の気持ちに素直でいたい。なのに、出来ない。
希望を抱きたいのに、出来ない。
俺の頬に一筋の涙が、伝わった。


アヤメの花言葉『希望』

忘れて【豪炎寺修也】→←胸を張って【氷浦貴利名】＊　りんりん様リクエスト

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す