花言葉【イナズマイレブン短編】

酔って酔って酔い痴れて【佐久間次郎】 ページ16

佐久間さんとAさんが、ヤンデレな感じです…

佐久間side

Aは、親から虐待を受けていた。ずっと、ずっと、誰にも相談せずに。
大人しく、大人しく。人形のように、受けていたらしい。

そんなAは、入学当初、黒髪に、虚ろな黒目。そして、白い肌。あちこちに巻かれている包帯。
…酷いことだが、俺は、一目惚れだった。
皆、あいつのことを「怖い」とか「不気味」って言うけど、俺は、可愛いとすら思い始めた。

佐久間「あれ…上来？」
A「…佐久間、次郎…さん？」
佐久間「あぁ…上来、こっちの方だったのか？家」

こくり、と頷き、虚ろな目で俺を見るA…可愛いな、と普通に思う。

佐久間「じゃあ、一緒に帰ろうぜ」
A「私で、良ければ…」

2人で歩く道。Aが隣に居て、並んで歩いている。嬉しくて嬉しくて、仕方なかった。

佐久間「おはよ、A」
A ぺこり
源田「…佐久間、仲良かったか？」
佐久間「昨日一緒に帰った」
源田「へぇ…」
佐久間「いいやつだよ」

本当に、そう思う。そうやって、一緒に帰ったりとか、話したりしていくうちに、俺はAにどんどん惹かれて行った。そして、告白をした。

…答えは、OK。あの時は、泣きそうになった。

付き合ってから、数カ月経つ。色々なことがあった。
電話で俺が、Aの両親に対してキレてしまったり、とか。
そんな中、Aがこんなことを言い出した。

A「…君という人間にね、私はもう酔い痴れているんですよ。ねぇ、もっと私を愛してください。もっともっと、君という人間に酔わせてください。君になら、歪んだ愛を教えられてもいいんです。私を、君という人間無しでは生きれなくさせてください。次郎君…君を、私という人間に酔わせたいです…大好き、愛してます」

と、泣きながら言うAに俺は言う。

佐久間「大丈夫、俺もだよ…なぁ、A…俺にもっと、酔って酔って、酔い痴れて」

なぁ、A。大好きだ、愛してる。
だから、Aを今日も明日も、ずっと思うよ。

そう俺は、微笑んだ。


藤の花言葉『恋に酔う』

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