君を惚れさせたい！【まふまふ】

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どうして、そんなに悲しい顔をするのかな。





「真冬君…」



声をかければ、


「ほっておいて」


と言われる。
結局ベッドがひとつしかないのに
ほっておいてと言われて、そんなこと出来る気もしない。






さっきまで私の手首をぐって掴んで来ていたのに、

布団の中にもぐってしまうし


「真冬君〜」




何を考えているのか気になってやっぱり声をかけてしまう





「話しかけないでよ…」



ツンっとした言葉を発する彼に

少し笑いがこみ上げてくる


突然キスしてきたり、
何がしたいのかわからない人だけど



すっごく可愛い顔したりしてほわほわしてるかと思えば、いきなり怖いオーラだすし
そしたら拗ねたりもする




私は少し布団をめくると頬をツンツンと突いてみた





するとこっちを向いた真冬君




「僕のこと可笑しいって思ってんでしょ」


ぷくっとまた、頬を膨らませた彼はそういう



「なんで？」



「勝手にキスしたり、かと思えばいきなり話さなくなったり…そういうの可笑しいってAは思うでしょ？」



急にうるっとした瞳をし始めた




「そ、そんなこと」




「思ってるくせに」





なんだか、拗ねた子供みたいだ。


もう、彼と出会ってから何時間経ってるかもわからない


もしかしたらまだ1時間経ってるかもわからないのだ。



窓もないから、朝とか夜とかの概念もなく感じる





「そんなことないから…真冬君のアルバムの話…私に聞かせて欲しい」





結局は、
彼のことを知らなければ
何も始まらないと思うのだ。



自分の記憶なんか…いつか思い出せる…



「あんなにつまらないアルバム見て…僕でさえ思い出してなんかないのに」







彼は私の言葉に反応して、起き上がってこちらを見た





「それでも…真冬君の思い出したこととか聞かせて欲しいなって」






彼は子供みたいな顔して、
私に額をコツンとぶつけた





「そんな甘いこと言ってると、甘えちゃうよ？」




彼が何者かもわからないのに自然と彼の頭を軽く撫でていた




「2人しかいないんだから、甘えたっていいんじゃないかな…」





「へ〜…じゃあ甘えちゃおう」



彼の手が腰に回ったと思ったら
ぎゅっと抱きしめられた

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