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「人生なんてそんなものでしょう。人生は、長い長い暇潰し」
遠い目をしたFはつらつらと言葉を連ねる。
「少しでもスリルを味わいたくてこの世界に来た。どれだけ金を稼げるのか興味を持ってやってみたら、文字通り大金を手に入れた」
手足の出血のせいか、気づけばFの顔色は若干悪くなっていた。
「権力も名誉も、欲しいものは全部手に入れた。だから絶対に手に入れられないようなものを狙ってみようと思って、国を手に入れようと考えた」
ru「……」
「そんな時に消えた息子をこの世界で見つけた。面白そうだから利用した。案の定面白かったですよ、流石にここまで追い込まれるとは思いませんでしたけど」
iw「……」
「ここに貴方達が攻め込んで来た時点で、逃げなかった時点で私の負けは決まっていたんでしょうね。どうせ国を手に入れるのはもう難しいし、私もここで殺される」
fk「……」
「最後の最期まで面白い事をしようと思ったんですけどね、あんまり面白くなかったですかね」
iw「……言いたい事はそれだけか」
Fの話に理解も共感も出来ずに痺れを切らしたAceが話を遮り、一歩ずつFに近づき始めた。
Fはニヒルな笑みを浮かべてAceに問う。
「……私を殺しますか?」
iw「殺す」
「仲間の父親を? 息子の前で?」
fk「……っ」
FはなおもAceを揺さぶって「面白く」しようとしたが無駄だった。
Aceは弱り果てて伏した相棒の目をしっかり見つめた。揺れる瞳に真っ直ぐな瞳で強く訴えると、彼はまた一粒零した。
その涙が頬を伝うのを見届けて、AceはFに向き直った。
iw「……こいつの家族は俺達だ」
「赤の他人のくせに?」
iw「血の繋がりなんて知るか」
彼の言葉は言わずもがな、全員の言葉である。
iw「誰が何と言おうと俺達は家族だ。家族を傷つける奴は誰だろうと許さない」
Aceは彼の首に手をかけると、八人が見守る前で、力を込めてその首をへし折った。骨が折れる鈍い音だけがだだっ広い部屋に響いた。
最期までFは抵抗しなかった。その笑みも絶やさなかった。
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長谷川遥香(プロフ) - 完結したけど続きでリクエストバージョンも見たいです！ (2022年1月3日 21時) (
レス) id: 3679b26edd (このIDを非表示/違反報告)
雷(プロフ) - ものすごくおもしろくて、一気読みもしたのに誤って低評価を押してしまいました…！本当は心からの高評価です、おもしろかったです！嫌な気持ちにさせてしまったらすみません…！ (2020年10月14日 22時) (レス) id: 02bdc07e91 (このIDを非表示/違反報告)
kjars8888888(プロフ) - やっぱアジさんの裏稼業が最高だな！！ (2020年9月21日 23時) (レス) id: 55f2f63f60 (このIDを非表示/違反報告)
mgrwtnb(プロフ) - 完結おめでとうございます！最後まで涙が止まりませんでした。これからも応援してます! (2020年9月17日 20時) (レス) id: 1e6ed00ec9 (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - 完結おめでとうございます。とても面白く、更新を毎日楽しみにしていました。これからも応援してます！ (2020年9月15日 22時) (レス) id: afba355943 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：怜
| 作成日時：2020年8月29日 15時
