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BlancはQueen達の冷静さが欠けているのをひしひしと感じ取っていた。
Soleilは傷が痛むからか弾を時折外している。Queenだって「Team S」のポリシーに則ればあの警備員を殺す必要は無かったはずだ。
彼等を見ているとBlancは冷静になれた。最上階にいるであろう彼が心配だけど、初めての現場は余りにも怖いけど、自分は冷静でいよう、と。
今の自分に出来るのはきっとそれくらいだから。
nb《ねえ、階段ないんだけど》
iw《俺達も合流したけど階段が見当たらない》
ab「はあ!? なんで!?」
dt《ドア開けたら図書室みたいな部屋しか無かった》
想定と違うという報告に、Queenは脳をフルスピードで回転させつつ引き金を引く。しかし目の前の敵に必死で思考がまとまっていない。
咄嗟にBlancはQueenの代わりに口を開いた。
ru「その部屋ってどうなってるの、本棚いっぱいなの?」
mg《そう、マジで図書館みたい》
ru「それ何処かの本動かしたら本棚動くとかだったりしない? ドラマでよくあるやつ」
iw《可能性はあるけど》
nb《めちゃくちゃ本あるぞ、どれだよ》
ru「何処かから数えて6番目にあるFから始まるタイトルの本」
直感だった。根拠など無い。しかし何故か自信があった。
iw《……やってみるか》
ab「ありがとBlanc」
直感で指示を出すなんて、自分を助けてくれた時の彼みたいだ。
最初に俺を助けるって言ったのも、最初に俺に寄り添ってくれたのも貴方だった。
貴方が、貴方達が、俺を地獄から救ってくれた。それだけじゃない。俺が今まで得られなかったものを、貴方達はいっぱいくれた。
ねえ、お願いだからいなくならないでよ。置いていかないでよ。俺、まだちゃんとお礼言えてないよ。
貴方のおかげで、みんなのおかげで俺は今幸せなの……!!
階段を上りながら、次々現れる敵を三人がなぎ倒す。
階段を落ちていく、と見せかけた敵が一人、Blanc目がけて拳を振り上げた。
Blancは覚悟を決め、握りしめた銃の引き金を引いた。
銃＿＿を模した水鉄砲から飛び出した液体が相手の目にかかった途端、男は悲鳴を上げてのたうち回り、そのまま階段を転がり落ちた。
特別な薬ではない、ただの塩酸だ。
ru「……撃っちゃった」
ab「大丈夫、正当防衛だ」
sk「ナイス……くっさ」
ab「さっさと行こう」
去り際、自分を襲った男を見下ろした。
あの男は守られているだけの自分を見て倒せると思ったのだろうか。ふざけるな。
ru「俺だって「Team S」の一員だ!!」
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長谷川遥香(プロフ) - 完結したけど続きでリクエストバージョンも見たいです！ (2022年1月3日 21時) (
レス) id: 3679b26edd (このIDを非表示/違反報告)
雷(プロフ) - ものすごくおもしろくて、一気読みもしたのに誤って低評価を押してしまいました…！本当は心からの高評価です、おもしろかったです！嫌な気持ちにさせてしまったらすみません…！ (2020年10月14日 22時) (レス) id: 02bdc07e91 (このIDを非表示/違反報告)
kjars8888888(プロフ) - やっぱアジさんの裏稼業が最高だな！！ (2020年9月21日 23時) (レス) id: 55f2f63f60 (このIDを非表示/違反報告)
mgrwtnb(プロフ) - 完結おめでとうございます！最後まで涙が止まりませんでした。これからも応援してます! (2020年9月17日 20時) (レス) id: 1e6ed00ec9 (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - 完結おめでとうございます。とても面白く、更新を毎日楽しみにしていました。これからも応援してます！ (2020年9月15日 22時) (レス) id: afba355943 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：怜
| 作成日時：2020年8月29日 15時
