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向井が撃たれたのを見てスイッチが入った宮舘は、落ちた銃を拾って男を撃った。
後ろから左肩を撃たれた振り向きざま、男が宮舘に向かって発砲した。
しかし肩を撃たれたからか宮舘には当たらない。宮舘はその隙に男の左手の銃を蹴り落とし、直後に男の腹にも足を沈めた。
自身の腹を撃たれているとは思えないほど、宮舘は機敏に動いていた。
「げほっ、」
まともに蹴りを食らって体勢を崩した男は後ずさる。
そのまましゃがみ込んだので宮舘は更に弾を撃ち込んだ。頬に一筋の赤が浮かび上がり、男の顔が歪む。
今度こそと宮舘は引き金を引こうとした。しかしその前に男が自身の足に手をかける。裾を素早く捲り上げ、脹ら脛に括り付けていたナイフを宮舘めがけて投げつけた。
宮舘はそれを難なく躱して足を撃つ。男の動きが止まった隙に、宮舘は馬乗りになって男を殴り始めた。
これ以上銃で痛めつけるのは気に入らない。自らの手で男をいたぶってやらなければ気が済まない。
その一心で何度も何度も男を殴った。顔なんて殴ってやらない。肩口、鳩尾、とにかく苦しい所を何度も、何度も。
iw「舘さん!!」
nb「涼太!!」
裏からやってきた仲間達の声は宮舘には届かない。無表情のまま何度も男を殴るだけ。
自らの腹を、手を真っ赤に染めたまま、何度も、何度も。
＿＿仲間を……大切な幼馴染を傷つけた事は絶対に許さない。
nb「涼太……涼太!!」
渡辺は宮舘を羽交い責めにして無理矢理抑えつけた。そこまでしてようやく宮舘の動きが止まる。
アドレナリンが切れたのか、宮舘は大人しくなったのを通り越して気を失い、渡辺に全体重を預けた。
kj「ダテ!」
nb「涼太!? 涼太しっかりしろ!!」
fk「っ……照車!!」
iw「分かってるよッ」
闇医者の元に連れて行くべく、岩本が車の鍵を取りに自室に走る。
深澤は渡辺を手伝い、宮舘を男の上からどかして少しでも止血しようと試みた。
sk「ねえ……こいつ殺していいよね?」
佐久間が指差した男は、宮舘に瀕死に追い込まれながらも意識は残っていた。
浅い呼吸を必死で繰り返している。まるで何が何でも生きようとしているかのように。
ab「っ……だめ、」
sk「なんで!?」
ab「まだだめだ!」
その姿を見て阿部は佐久間を止めた。
きっとこの男はただの殺し屋。だとしても渡辺が狙われた理由を知っている可能性がある以上、憎くともまだ殺す訳にはいかない。
岩本が戻ったのを合図に、宮舘と男を連れて全員で医者の元へと急いだ。
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怜(プロフ) - 如月ﾖｼﾉ。さん» ありがとうございます! そうですめめです! ゆっくりですがこれからもお付き合いよろしくお願いいたします! (2020年7月16日 21時) (
レス) id: 03141f9b41 (このIDを非表示/違反報告)
如月ﾖｼﾉ。(プロフ) - 移行おめでとうございます！次の加入組はめめですかね？今後の展開も楽しみにしています！ (2020年7月13日 0時) (レス) id: 3bc10946d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：怜
| 作成日時：2020年7月12日 15時
