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ru「……殴らないんですか」
fk「ふぇ?」
咄嗟に出た声があまりにも間抜けで、深澤は思わず一人で笑った。
そのおかげでラウールの表情も一瞬和らいだが、再び暗い顔に戻った。
ru「殴って……いいんですよ」
fk「いやよくないでしょ」
ru「でも、」
fk「俺は殴んないよ。俺だけじゃない、ここにいる奴は誰もお前を傷つけたりしない」
ru「……え」
fk「すぐには信じてもらえないと思うけど……本当だよ。俺が保証する」
ラウールはゆっくり顔を上げた。
深澤は、強い意志のこもった言葉と裏腹に優しい表情をしていた。
fk「……まあ、こんな事言ったってすぐには信用できないと思うんだけどさ」
ru「っ……ごめんなさい」
fk「謝らないでよ、悪い事何もしてないじゃん」
深澤はへらりと笑った。ラウールがちゃんと顔を上げる。
＿＿本気で言ってる……?
今までは全部自分が悪いと、自分の何もかもが悪いと言われてきたのに。そう教えられてきたのに。
ru「俺は……悪くない、の……?」
fk「……ごめん、逆に何処で悪い事した?」
ru「全部、」
fk「全部って、」
ru「……生きてる事が」
fk「そんな事言わないでよお、生きてる事は良い事じゃん」
言われた事の無い言葉の数々に、ラウールの感情が分からなくなっていく。
どう受け止めれば良いのか、どう反応すれば良いのか、何も分からない。
fk「信用できない奴に言われてもあれかもしれないけど、とりあえずここにいれば安全だから。普通に生きられる、ラウールが悪いなんて言う奴何処にもいない」
ru「……本当に?」
fk「本当」
ru「信じて……いいの?」
fk「いいよ、勿論」
本当に信じて良いのかはよく分からない。しかし、彼に対しては不思議と今までよりも恐怖を感じなかった。
＿＿本当に優しい人? いや、最初だけ。でも違う気がする。いや……?
fk「とりあえず……元気になるまではここで過ごさないか? ここでは何も心配しなくて良いから……大丈夫だから、ね」
ru「……はい」
気持ちが定まりきらないままだが、彼は無意識のうちに返事をしていた。
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怜(プロフ) - 如月ﾖｼﾉ。さん» ありがとうございます! そうですめめです! ゆっくりですがこれからもお付き合いよろしくお願いいたします! (2020年7月16日 21時) (
レス) id: 03141f9b41 (このIDを非表示/違反報告)
如月ﾖｼﾉ。(プロフ) - 移行おめでとうございます！次の加入組はめめですかね？今後の展開も楽しみにしています！ (2020年7月13日 0時) (レス) id: 3bc10946d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：怜
| 作成日時：2020年7月12日 15時
