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成金趣味の地上階も気持ち悪かったが、地下は雰囲気ががらりと変わった。
コンクリート打ちっ放しの真っ暗な空間にはかび臭い空気が立ちこめており、気味が悪かった。それはまるで。
mg「……刑務所みたい、入った事無いけど」
sk「こんな所に人なんているー?」
ab《……わかんないでしょ、ちゃんと見て》
Lunaがペンライト片手に地下の空間を見回していると、ある一点でその光が止まった。
光が照らしているのは誰かの裸足。そこには枷までつけられている。
mg「……Joker」
sk「え……?」
Lunaがペンライトをゆっくりと横にずらすと、照らされるのは細い体。
全身薄汚れた白い服の先に見えたのは、意識を失った少年の歪んだ顔。恐らく未成年だ。
顔だけでは無い。見える限り体は痣だらけ。きっと服の下にも同じくらい、いやそれ以上の怪我が隠されているに違いない。
彼はきっと、この家で飼われていた「玩具」だ。
mg「……どうすんの、この子」
Lunaの表情は固い。Jokerは声すら出せなくなっていた。
全身傷だらけの少年に昔の自分を無意識に重ねた彼は、静かにパニックを起こし始めていた。
体が震え始め、変な汗が噴き出し、意識が遠い昔に引き戻されていく。
sk「……ごめん、なさい」
mg「Joker?」
sk「ごめんなさい、」
ab《Joker!!》
Jokerは崩れ落ちると、頭を抱えて虚ろに謝罪の言葉を繰り返し始めた。
LunaやQueenが必死でJokerに声をかけても彼は戻ってこない。たまらずLunaはマイクに向かって叫んだ。
mg「ねえ! 誰か来て!!」
ab《っ……Owner任せた》
fk《早く行けッ》
iw《どうした》
sk「ごめんなさい、」
kj《え、Joker……?》
mg「っ……大丈夫、だよ」
sk「……ごめんなさい」
焦りの滲んだ声がイヤモニの中で錯綜する。
Lunaは誰かが＿＿恐らくQueenが来てくれるまでJokerをそっと抱き締めた。それしか出来る事が思いつかなかった。
彼の過去は聞いていた。それでも、まさかこんな事になるとは思っていなかった。
腕の中で震える彼を引き戻す事が出来るのは、ぽっと出で加入した自分ではない。それでも。
＿＿せめて、阿部ちゃんが来るまでは。
Lunaは必死でJokerを、そして自分を落ち着かせようと努力した。
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怜(プロフ) - 如月ﾖｼﾉ。さん» ありがとうございます! そうですめめです! ゆっくりですがこれからもお付き合いよろしくお願いいたします! (2020年7月16日 21時) (
レス) id: 03141f9b41 (このIDを非表示/違反報告)
如月ﾖｼﾉ。(プロフ) - 移行おめでとうございます！次の加入組はめめですかね？今後の展開も楽しみにしています！ (2020年7月13日 0時) (レス) id: 3bc10946d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：怜
| 作成日時：2020年7月12日 15時
