解放 ページ31
Aside
私はどうするべきか。
部屋に帰ってから考えるのはそればかり
センラくんたちが望んでいるのは“アイ”の破壊
統率者の喪失により、この世界はもとの姿を取り戻す
彼らは…知っているのだろうか…気づいているのだろうか…
まふくんもまた……
A「なんでこんなことになっちゃんだろう…」
そういえば彼らがここをでた理由も知らない
みんなは出たのにそらるさんだけ残っている理由も…
まふくんは…どうしたいんだろう…
指導者としてずっと矢面に立っている彼
中央制御塔から出ることもなく、そらるさん以外の人と話すこともなく
ずっとあの部屋で街を見ていたのだろうか
ずっと望んできた世界を見ていたのだろうか…
そして…矛盾を見てきたのだろうか…
たったひとりで…
私には…中央制御塔にいた記憶がなかった
そして自分が関係者であったこともまた、覚えていなかった
覚えていたのはロボットの普及と少しのこと
あまりに不自然な忘れ方だ
日記を読まなければ思い出せなかった
その日記も、誰かの意図で手元に戻ってきたように思えてならない
ページが抜かれていたのだって…
もやもやした感情を抱いたまま、バックからノートを取り出す
1番最後に書かれているのはたった十数文字の言葉だけ…
無意識にノートを指先で撫でていると、
書かれた文字の数行下に微かな凹凸を感じた
A｢何か書いてあったんだ…！｣
バックの中から筆箱を取り出し、鉛筆で軽くこすってみる
すると微かにだが文字が浮き上がってきた
A｢…彼……いない……なんて生きて……ない｣
読み取れたのはほんの一部
だけど、筆跡を追ううちに悲哀の感情が私を満たした
記憶には無いが、きっと覚えているのだろう
そして、この感情から過去の私がしたであろうこと…
情けなくて笑ってしまうが、できれば信じたくないが、きっとそうなんだろう
A｢アイ。私の記憶を見せて｣
静かな部屋に響いた声は、嫌に晴れやかに聞こえた
さっきまで沈んでいた気持ちも、吹っ切れたように軽くなっていた
A｢AIを本人に寄せるために記憶のバックアップはとってるのでしょう。私に関わるものを見せて｣
『…研究室でお待ちしております。マザー』
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橘 緋奈 - サクシャサン、ガンバッテクダサイ、コウシンタノシミニシテマス。応援してます！！(*´ω｀*) (2020年2月25日 10時) (
レス) id: c7e8b0e732 (このIDを非表示/違反報告)
Noel*26(プロフ) - サクシャー。ガンバッテー。コメ欄のノリに乗ってみました、更新頑張って下さい（ ＾ω＾）ノシ (2020年2月24日 23時) (レス) id: 3a6dfc07f6 (このIDを非表示/違反報告)
あおい(プロフ) - サクシャー、コウシンタノシミニシテルヨ。応援してます！！ (2020年2月24日 21時) (レス) id: ea8e5cf766 (このIDを非表示/違反報告)
ふぃー - ガンバッテクダサイ、サクシャー。応援してます！！ (2020年2月24日 18時) (レス) id: 37819c746e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：武蔵野 三歩止（ﾑｻｼﾉ ﾐﾎﾄ） | 作者ホームページ：なし
作成日時：2020年1月31日 14時
