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直感 ページ18

Aside


冗談という訳でもなく、本当に怯えた表情で私をみる天月くん

まるで幽霊にでもあったような反応だ…


彼の言う「どっち」の選択肢を私は知らない

彼があんなに怯えている理由もわからない


長いような短い時間が過ぎてゆく

私の頭のなかはいろんな仮説を立てては、それが崩れて行っている

お互いに視線を外さずにいると、みんなが集まってきた

どうやら天月くんの声を聞きつけたらしい




そらる「…天月」


天月「そらるさん…Aちゃんは…今の彼女は…」


そらる「……天月、あっちで話そう」




そらるさんは静かにそういうと、天月くんを連れてキッチンを出て行った

その行動に、まるで私へは秘密にしているようで…

なんだかモヤッとした


そんな私の気持ちに感づいたのか、センラくんが私の方に手を置いた

少しびっくりして彼を見上げると、どこか含みのある笑い方をしている




センラ「教えましょうか?彼が知りたかったことについて」


A「でも…」


志麻「なにも気にすることはねぇぞ。今の世界の常識だ」




今の世界の常識

常識なのに私は知らない…

目が覚めたときから感じてはいた

私の記憶と今の世の中はズレがある

街の景色だとか、時刻アナウンスだとか、粛清…だとか

どうしてなのか…


考えられることとして一番にあがるのはやっぱり記憶喪失

なんらかの衝撃があって忘れてるんだ…

そらるさんは…気づいていたのかな…

察したから、私が目覚めたとき「どこまで覚えてる」だなんて聞いたのだろうか




坂田「A?大丈夫?」


A「うん。大丈夫。教えて?私は何を忘れてるの?」




忘れている、その言葉が私の口から出た瞬間

センラくんが少しだけ口角をあげた



センラ「やっぱAちゃんはAちゃんやな。記憶をなくしてると知っても動じない」



センラくんはそう言ってクスリと笑い、どこか遠くをじっとみた

速く話してくれ、そう急かそうとしたとき、

彼はゆっくりと口を開いた




センラ「今、この世界には二種類の人がいるんよ。普通の人間とそうでない人間」




わかります?と私の反応を楽しそうに待つセンラくん

私は私で思考を張り巡らすので手一杯

たった一言、「続けて」とだけ答えた




志麻「そうでない人間っていうんは…本来の人格じゃなくてAIが本人の代わりを務めているんだ」

敵→←反応



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橘 緋奈 - サクシャサン、ガンバッテクダサイ、コウシンタノシミニシテマス。応援してます!!(*´ω`*) (2020年2月25日 10時) (レス) id: c7e8b0e732 (このIDを非表示/違反報告)
Noel*26(プロフ) - サクシャー。ガンバッテー。コメ欄のノリに乗ってみました、更新頑張って下さい( ^ω^)ノシ (2020年2月24日 23時) (レス) id: 3a6dfc07f6 (このIDを非表示/違反報告)
あおい(プロフ) - サクシャー、コウシンタノシミニシテルヨ。応援してます!! (2020年2月24日 21時) (レス) id: ea8e5cf766 (このIDを非表示/違反報告)
ふぃー - ガンバッテクダサイ、サクシャー。応援してます!! (2020年2月24日 18時) (レス) id: 37819c746e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:武蔵野 三歩止(ムサシノ ミホト) | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2020年1月31日 14時

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