【呪術廻戦】ねこ五条先生といっしょ！２【五条悟】

fourth　side硝子 ページ3

嫁にとる、というのは
御三家、まして上層部にとって、
殺害が失敗した現在での最良の手段と言える。



貴重な術式を自分の傘下に取り込み、
いつでも殺せるような状況下に置く。
理想的な状況だろう。



呪術師界の名家の出でもなければ、
御三家の話を跳ね上げるほどの
手札を持たない的射A自身には
このお見合い話を断る事はできない。



が、これはあくまでそれは
的射A自身の話だ。



｢…硝子｣


｢分かってるからそんなにカリカリするなよ｣


Aがお見合い話を
持って帰ってきたその日の夜。
Aはお風呂に入っていて
リビングにはおらず、
私と猫から人間に戻った悟のみが
そこに座っている。


｢ふっざけんなよ上層部。そもそも殺害を企んだ事だって許しがたいのに｣


ギリ、と悟の歯が音を立てる。

その目は学生時代には
滅多に見られなかったレベルの
強い怒りを孕んでいる。

ー、うわ、こいつ嫉妬するタイプか。

面倒くせぇ…Aも
こいつに好かれて可哀想に…。
などと他人事のように考える。
実際他人事であることは変わりないが。


｢…どうするつもりなの悟は｣


そう聞けば、視線を下の方へ下ろしつつ
おどろおどろしい低い声で悟は口を開く。


｢…加茂家をぶっ潰す｣


｢やめろよ面倒だから｣

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