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目が覚めると、
見覚えのない
しかし僅かに既視感のある
天井が広がっていた。
私の家ではない。
ずきんと痛んだ頭を抑えて脳を回転させる。
ー…そうだ。
『(…高専の医務室)』
かつて通っていた
京都府立呪術高等専門学校の
医務室によく似ている。
似ているけれど、違う。
ここはどこだろうか。
その思考を一旦隅に置いておいて、
状況を思い出す。
任務…歌姫さん…五条サン…予想以上の呪霊…
ああ、なるほど倒れたのか。
柄にもなく、また年甲斐にもなく
はしゃいでしまったようだ。
こんな風に倒れてしまったのだから
お恥ずかしい限りである。
「…起きてんじゃん。調子は?」
仕切られていたカーテンが開き、
硝子が顔を覗かせる。
『悪くないよ。…倒れちゃった感じ?』
私はゆっくりとした動作で起き上がった。
体は少し重かったが、
先ほど感じたような頭痛はもう既になかった。
「そ。ここは都立の方の高専の医務室。家に送るにはちょっと心配だったからこっちに運んで貰った…といってもまあ、今回はアンタのせいじゃないんだよね。」
どうせ、はしゃいじゃったなぁ…
とか思ってたんでしょ、と言いつつ
硝子は私の横たわるベッドに腰掛けた。
なるほど、ここは都立の高専だったか。
だから既視感があるわけである。
そこまで考えて、
私は硝子の発言に首を傾げた。
私のせいじゃない?
はしゃいで、呪力が足りなくて
倒れたのではないのか。
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わぁー - すみません💦私の端末のせいでした💦気にしないでください! (2022年6月29日 23時) (レス) id: 8abf4c4eb8 (このIDを非表示/違反報告)
わぁー - あの、名前がAになっているのですが、直していただけるとありがたいです💦 (2022年6月29日 23時) (レス) @page40 id: 8abf4c4eb8 (このIDを非表示/違反報告)
白揚羽(プロフ) - お嬢さん» コメント・ご指摘ありがとうございます!原作ではその様になっているのですが、今回は主人公が猫の方を“五条サン”と呼んでいるので紛らわしくならないように“悟”と呼ばせています。分かりにくくて申し訳ありません…。ありがとうございました…! (2021年1月28日 19時) (レス) id: 400d2ea662 (このIDを非表示/違反報告)
お嬢(プロフ) - はじめまして!猫五条さん可愛すぎます・・・!モフりたい...。あ、一つ気になったことがありまして、硝子さんって五条さんのこと名字で呼んでませんでしたっけ?もし勘違いでしたらすみません>< (2021年1月28日 14時) (レス) id: 40263be792 (このIDを非表示/違反報告)
白揚羽(プロフ) - 花帆さん» コメントありがとうございます!想い人は…さあ、どちらでしょうか…(笑)これからもよろしくお願い致します♪ (2021年1月17日 11時) (レス) id: 400d2ea662 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:白揚羽 | 作成日時:2020年12月31日 21時