普「俺の腕の中は君専用」壱 (ページ36)

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32話ページ36

光「ふんっググググ…！」(ブルブル

光が頑張って花子の足を掴んでます

花「オーライオーライもうちょい右ー」

光「てめっ！幽霊のくせになんでこんな重ぇんだよ！」

花「シツレーだなー」

光「つーか浮けよ！！」

花「こんな高くは浮けないよ。もうちょい下ー」

光「グオオオオォ！」

花「悪いね少年。大事そうなものだったから」

やっぱりこいつが悪い怪異だとかおもえねーよ

輝兄

『いい怪異なんて存在しないんだよ』

ほんとに

ほんとにそうなのか？

輝兄だって知らねぇだけで

数は少ないかもしんねぇーけど

中にはいい怪異だって

ビュオッ

強い風が花子を襲った

花「わっ」

ぐらぁ

光「んあ？え」

光の手から花子が落ちていく

光「おい！捕まれ！」

花「え…」

ドサッ

光「…」

自分でも青ざめていくのがわかった

光「っ…」

勢い良く階段を降りていく光

光「花子！」

花「…」

光「おい！起きろ！」

花「び、びびった！死ぬかと思った！」

光「お前もう死んでんだろ」

花「そーだった」

花･光「「……」」

どちらともなく笑みがこぼれていく

花「そーだそーだ。はいこれ」

光「！？いっいつの間にアイツか！」

つーか

大事そうなものって俺のピアスかよ

光「…いるよな」

花「え？」

光「いい怪異だっているよな！決めた！やっぱ俺はお前を祓わねぇ！」

花「…なんで？俺の事人殺しの悪霊だって言ってたじゃん」

光「あれは…なんも知らねーで適当言って悪かったよ。お前にだって色々理由があったんだろ？」

花「理由…一体どんな理由があれば人を殺しても許されるんだと思う」

光「へ？」

ドンッ

光「うぉ！てめ！何す…」(ピタッ

花「今俺がここで少年を殺しても、何か…すごく特別な理由があれば許されるかな？」

光「は？」

なんで俺に包丁を向けるんだよ

光「花子？」

？「そこまでだ」

バチィッ！！

花「がっ…！ぁっあぁ！」(ドサッ

光「花子！」

輝「珍しくお前が授業を抜けたりなんかするから何かと思えば…光。どうだった？」

光「輝兄」

輝「僕の言っていたことは正しかったろ」