【ONE PIECE】もしも彼が主人公だったなら【ロー】 (ページ11)

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-おにぎり- ページ11

このままここにいては処刑されてしまう。

なんとか逃げ出せないものかと足掻いてみるが、悪魔の実の力も持っていない私にはどうすることもできない。

手を縛る縄をちぎれるほど、腕に筋肉はない。
誰かが助けてくれれば何とかできそうだが、そんなあてはない。

ローさん達とは仲間じゃなく、ただの同盟。
それに、あの同盟は小舟を奪い、船から脱出することを目的に結ばれたもの。
既に目的は達成されている。

もう仲間でもない女を、海賊がわざわざ海軍基地に乗り込んでまで助けてくれるわけもないだろう。

詰んだ。
海賊生活開始早々にして、詰んだわ。
短い人生だったな。

そんなことを考えながら磔になっていると、一人の少女が塀を乗り越え、ゾロさんの目の前に来た。

ゾロ「何しに来た、とっとと帰れ。」

リカ「ごめんなさい。私のせいで…。」

ゾロ「いいからとっとと帰れ。見つかったら捕まっちまうぞ」

おさげの少女は帰ろうとせず、話を続ける。

リカ「私のために捕まっちゃったから、私も何かしてあげられないかなって思ったの。それで、これからおにぎり渡したいんだけど味は…」

ゾロ「おにぎりなんか無くても俺は死なねぇよ、心配すんな。」

リカ「でも…」

ゾロ「帰れ」

そんな時、タイミング悪くあの男が広場にやってくるのだった。

ヘルメッポ「なんだ？そのガキはよぉ。」