お兄さんずラブ2〜inar〜

すべてをさらけだす ページ30

二人の事をちねんに勝手にカミングアウトされたことで変な汗止まんないし、山田と別れてしまっていたちねんに対して何か後ろ暗い罪悪感も感じている・・


「あの・・・あのさ、ちねんは今でも・・」


「お待たせいたしました〜っ」


凄いデカい声で橋本さんが入ってきて、それから橋本さんの後ろにニコニコと優しそうな男の人も一緒に入って来た


「ほんっとうに大変お待たせいたしまして申し訳ございませんでしたっ・・あの・・・えっとこちらはライターの薮さんです。
ずっとうちの仕事をして下っている方なので安心してくださいね、・・それでカメラマンさんがですね・・・あの・・」


「あ、なんか中島さんインフルだそうで・・・」


あ・・ちねんが不安がってる・・


「そうなんです、でも安心してくださいねっ!中島さんがすばらしいカメラマンを紹介しくださいまして、普段は人物はあまり撮らない方なんですけど特別にということなんですけど今取材で沖縄に行かれてましたのを急遽切り上げて戻って来てもらったのですが、空港からこちらへ来る途中で事故渋滞で・・・それで・・あのぉ・・・ちねんさんさえよろしかったら取材を先に始めて・・というのはいかがでしょうか?」


申し訳なさそうに申し入れる橋本さんみてたら、俺なんの権限もないけどちねんにすがるような視線を送ってみる


「あ、勿論それでいいです、ではよろしくお願いいたします」


ちねんがにこりと笑顔で右手を出すとライターさんも笑顔で右手を出して、クシャッとした笑顔で目がほぼなくなった


「えっと・・では・・・最初の質問から・・・」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


学生時代はあんなに人見知りだったちねんが、いろんな質問にすらすらと流れるように答えて、しかもちょくちょく笑いも取ってるのを見て、ちょっと悔しささえ感じちゃうよ・・


「えっと、それでは質問はいまから学生時代までさかのぼらせていただきますね」


「学生時代の話までするんですか?(笑)凄いですね、僕もう丸裸にされてしまいますね(笑)」


「はい、このアバケのコーナーはある意味その方のすべてをさらけだすコーナーです(笑)

「なんだか怖いなぁ」

ちねんがちらりと俺を見て、ペロッと赤い舌を出した


「あああああっ今の顔カメラで撮りたかったです〜・・・あ〜カメラマンさんまだでしょうかね」

って橋本さんがぼやいたのとほぼ同時にノックの音がして、大きな荷物と一緒に人が入って来た

ちねんの初恋→←わざとでしょ?

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