EPISODE 6 ページ9
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「ここが…第3プラント…」
第2プラントと見た目は変わらない。
塀から降りようとしゃがみこんだ時、2つの人影が見えた。
__イザベラとコニーだった
行ってみたかった第3プラント。嬉しさで震えが止まらない。2人がいなくなった事を確認して、塀から飛び降りた。そして、この後は…
「後で一緒に叱られよう」
「!」
裏口から扉を開く音が聞こえ、ノーマンとエマが現れた。
音を立てないように森の中に身を隠す。2人は俺に気付かずに、笑顔で門の方に走っていった。
「ほ、本物が…いた…」
ため息に近い声が零れ、森の中にすうっと消えていく。
彼等が帰ってきてからする事を考える。先ずはどこかに身を隠さなければいけない。森だと昼間に子供達にバレてしまう。
食料も考えなければならない。ソフィ達を守るどころが俺が餓死してしまう。ポケットに入れたお菓子も1日も持たないだろう。あれ、結構やばくね?
とりあえず、夜中にならないとやばいと思ったので皆が寝るまでここで待つことにした。
…どれくらいだっただろうか。俯きながら2人が戻ってきた。さっき見せていた笑顔が消え、眉間にシワを寄せている。
…あぁ、見てしまったのか、鬼を
自然と震えてしまう体を抑えた。
しばらく経つと、全部の部屋の電気が消えた。裏口の扉のドアノブに手をかけるが、鍵がかかっていた。
「…まぁ、そうだろうな」
でも、ここで怯む俺じゃない。ピンを2本取り出し鍵穴に差し込む。昨日もソフィと一緒に鍵を開けて外に出たんだ、今日も行けるはずと音を立てないようにいじっていると、カチャリと鍵が空いた。
ゆっくりと扉を開ける。第2プラントとまったく変わらない廊下。造りはどのハウスも同じらしい。
…誰かと鉢合わせとかしなくて良かった…
音を立てないように扉をしめ、鍵もしめる。このスリル満点の事にワクワクしている自分がいた。
「さぁ、これからどこにいこうか」
ちょっと格好つけてみたが、言ってる事は何も格好よくない。そして、何事も無かったかのようにゆっくり歩く。…顔熱い。
図書室の中に入った時、足音が聞こえてきた。しかも結構近い。
…えっ、どうしようっ!?
焦ってパニックになり、足を滑らせた。
「ぎゃっ」
何が起こったのか、自分でもよく分からなかった。自分の後ろにあった本棚が勢いよくスライドされ、俺はその中に倒れ込む。そして、音を立てないように本棚を戻した。
「えーーっと…?」
ここは、どこなのだろうか。
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Rabbit book(プロフ) - 公務員さん» ありがとうございます!嬉しいです(*´-`*)更新頑張りますのでこれからも応援よろしくお願いします!! (2019年8月10日 18時) (レス) id: 5389d4eda8 (このIDを非表示/違反報告)
公務員 - あ、、、、続きが気になって仕方がない、、、、、!更新楽しみにしてます!! (2019年8月8日 12時) (レス) id: 567cb90382 (このIDを非表示/違反報告)
Rabbit book(プロフ) - 花風雪さん» ソフィは、、、、どうなってしまったのでしょうか……続きをお楽しみにしててください!笑 (2019年6月17日 16時) (レス) id: 5389d4eda8 (このIDを非表示/違反報告)
花風雪(プロフ) - (´・Д・)ぽかーん、ソフィィィィ! (2019年6月16日 19時) (レス) id: e781858e49 (このIDを非表示/違反報告)
Rabbit book(プロフ) - はるせさん» そうです、やばいんですよ!!(笑)更新頑張っていきますので応援よろしくお願いします! (2019年5月13日 19時) (レス) id: 5389d4eda8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ま る | 作成日時:2019年4月3日 14時