出会えた仲間に感謝。

25.北斗said ページ27

また、あのステージで歌える。
でも…俺の心はそんなに前向きではなかった。
また皆に迷惑かけるし、辛い事もたくさんあるんだろうな…。
それに全力で笑えない俺を受け入れてくれるのかな？
みんなが楽しく話してる中俺は一人でそんな事を考えていた。
皆は仕事があるからと帰ってしまった…。
だけどその夜樹が一人でやってきた。
樹『ねぇ北斗…。あっなんかごめんね？熱出してるのに度々きて…。』
北『いや？来てくれる方が嬉しいよ。で、どうしたの樹？そんな不安そうな顔してたらイケメンが台無しだよ？』
樹『いや…。だってデビューの話した時北斗の顔暗かったからまた皆に迷惑かけるしとか思ってるんじゃないかな〜って』
うっ…。痛いトコつかれた。
樹ってこーゆートコだけは敏感だよな…。
でも…
北『なんだよそれ！そんな事…思わなかったわけじゃないけど全然関係ないよ！』
樹『ふーん。じゃぁなんであんな暗い顔してたのよ？言ってみなよ。』
北『えっ…あっ…。』
樹『答えられないじゃん。って事は迷惑かけるとか考えてたって事でしょ？』
あぁ…バレたか…。
樹『ねぇ北斗。ジェシーとかも言ったと思うけどもっと俺らを頼れよ。迷惑とか考えないで思いっきり甘えろよ。なっ？そうしないと北斗が何で苦しんでるのか、何に悩んでるのかわかんないよ？』
そう言って樹は俺の頭を乱暴に撫でた。
北『あのね。本当はね、一緒にデビューしたいなって思ったんだ。だけど、皆それぞれ自分の事で大変なのに俺ばっかり迷惑かけたら皆大変だなって思ったし、俺自身の身体が…身体が持つかわかんないから。』
これは俺の本心。
迷惑をかける事も自分の身体が持つかも心配だったから。
樹『そーか。だよな〜。北斗の体力でついていけるかは心配だよな〜。でも、そこは無理しなくていいんじゃない？疲れたって思ったらそこで一旦ステージから降りてまた戻ってくればいいじゃん？』
樹簡単に言わないで…。
俺のプライドが…。
樹『まぁ北斗の事だからプライドが許さないよね〜wでも、デビューするならそうも言ってられないでしょ？』
北『樹ってなんか優しいとこあるよね？俺の事よくわかってるし…。まぁでもそーだよね。意地はってらんないよね。樹。たくさん迷惑かけるけどいてもいい？』
樹『当たり前だろ？大切な仲間なんだから！』
北『樹。大好き。』
樹『俺も。たまに北斗が女の子みたいにみえて…そんとき俺やばいから』
お前はなんだ？…。
たわいもない話をして樹は帰っていった。

26.樹said→←24.ジェシーsaid

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す