ほくとくらぶ。 (ページ41)

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さんじゅうはちページ41

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ってなわけでくっついたんです

……かね。

正直まだ実感がない。昨日はあのまま帰ったし、クラブにもよってないし。

朝になって私から連絡すべきか迷っているのだ。

その時、電話がなって私は北斗くんだと思い電話に出た。

「あっあのさ、今日デート…」

『あなた誰と思い違いしているの？』

どくん

心臓が嫌な音を立てた。

『やっとでたわね。卑怯者。』

「お、お母さ…」

それはあの借金まみれの母だった。母は弱みでも握ったかのように高らかに笑う。

その笑い声は、昔聴いてたあの男と２人笑うあの声のまま。
嫌だ、嫌だと脳がシャットアウトしそうになっている。

母『あんた家どこなの？早く教えなさいよ！お金がないのよ、薄情な娘ね！』

耳に痛いほどこびりつくその声に、私はうんざりした。

幸せに暮らせると思っていたのに。

母『つくづく親不孝な娘ね。ほんっとうに、あなたは音を仇で返してんのよ！？』

恩？

そんなんない。

私はあなたによって、人生における辛さをたくさん受けただけ。

母『て言うか、彼氏ができたの？なおさら会わなきゃじゃない！』

「北斗くんにお金せびるつもり！？」

母『愛する人の母のためならお金貸してくれるでしょ？貸してくんないならその程度の男ってことよ』

正直呆れた。

この人、何を学んできたの？

「お母さんみたいな人にお金貸す男なんて嫌！！」

母『は！？あんた好きかって言うんじゃな……』

ピッ

無理やり切ってやると、もう一度不在着信。

耳を塞ぐと私は布団を被った。

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