ほくとくらぶ。 (ページ23)

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にじゅうにページ23

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ジェシー「あ、で、誰かとお話しする？俺は今から女の子の指名入っちゃって無理だけど。」

『…あの、北斗くんって、居ますか？』

ジェシーくんの言葉に、勇気を出してそう聞いてみた。

ジェシーくんは考えるように周りを見て言う。

ジェシー「…あ、ごめん…北斗、いま接客中だわ。」

彼の目線の先には、あのツーショットに写って居た女の子と楽しそうに喋る北斗くん。

…そりゃそうか。

ホストなんだから、いろんな子相手するに決まってるよね。

わかっていても、少し気分は下がって俯いてしまう。

そんな私を気遣って、ジェシーくんがなだめるように言った。

ジェシー「ごめんね。北斗には指名入ってるって、言っておくし…」

『…大丈夫です。ありがとうございます。』

そんな言葉も遮って、私は言った。

そして、身を翻してドアを握ろうと手を伸ばした。

ジェシー「帰るの…？」

『ごめんなさい、今日は……』

私がそう言って、ドアノブを握ったそのとき。

？「じゃあ俺が接客する。」

知らない声がした。

振り返ると、金髪、ピアス。明らかにチャラそうな、でも美形な男性がいる。

そんな見た目に似つかわしくない高い声で話す、彼。

京本「おれ、京本大我。ね、俺が接客してもいい？」

そう聞く彼に、私は断ると言う選択肢しかなかったんだけど…

ジェシー「…いいじゃん。気分転換に北斗以外とお話しして見たら楽しいよ。じゃあ俺行くね。」

後押しするようにそう言って去って行くジェシーくん。

ええ、ちょっと。置いてかないでよ……

戸惑いながら京本くんを見つめても、何も変わらない。

…もういいや。

ずっと甘えたな瞳で『お願い！』と頼み込んでくる京本くんに私は負けてしまう。

『…じゃあ、今日だけ…なら。』

その返事に、京本くんは大喜び。

京本「やった！じゃあいこ？」

初対面にもかかわらず、彼は私の腕に自分の腕を絡ませる。

びっくりして京本くんを見た。

『ちょ、…』

恥ずかしいと言うか、なんか。

そんな私に気づいた京本くんが、席に着いてから耳元で言った。

京本「男慣れしてないとか、かわいいね。」

またしても私の顔は真っ赤に染まる。

そんな姿、北斗くんに見られてるなんて知らずに。

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