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、
「そのコーヒー好きなの?」
私が手に持っているコーヒーを指さす松村くん。
『ああ、うん。これないとスイッチ入んなくて』
「わかる、俺も」
なんて彼がカバンから取り出したのは、私の持ってるコーヒーと同じ種類のブラックコーヒーだった。
ちなみに私は微糖派。
朝の糖分補給をこれで行なっている。
『まさかの』
「あ、待ってさすがに合わせてないからね」
『大丈夫、それは疑ってなかった』
私の好みに合わせてると思われたのではと
慌てる松村くんが少し可笑しくてふふと笑うと
「え、笑った嬉しい」
彼はそんな私の顔を見て嬉しそうに口角をあげる。
『私普通に笑うよ』
「俺に笑いかけてくれたのは初めて」
改まってそう言われるとなんだか恥ずかしい。
これから彼との会話で笑うこともあるだろうけど
なんだか笑うのに緊張してしまいそうだ。
「あー!松村さんおはようございます!
と、中野さんもおはようございます…」
会社の近くまで歩いていくと
うちの支店で一番若い事務員の女の子に出会った。
明らかに松村くんを狙ってる感満載の子で
隣を歩く私に気づくとあからさまに嫌な顔をした。
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作者名:Runaaaaa | 作成日時:2021年5月29日 23時