今日もこの森の中で【ALL】 (ページ11)

今日:73 hit、昨日:102 hit、合計:82,973 hit

𓃙 ページ11

.

ユンギオッパには金魚のフンだって鼻で笑われるけど

愛情表現で親犬が子犬を舐めるそれと同じで、ただただ純粋に可愛くて仕方ないのだ

『にしても今日は暇だよー。大きめの催事直後だからってスケジュールに余裕もってるのもあるけど。まーだこんな時間なんて』

「平日の昼前だもんね。普段よりお客さん少ないみたいだし、うちも同じような感じ」

『あーでも午後からナムジュニヒョンに呼ばれてるんだった』

「ナムジュニ？また色々押し付けられるの？前も言ってたよね」

『今日はどうせ暇なんだろ？って、ちゃっかり把握してるの！こき使われるし！あのヒョン意外と人使い荒いんだからもう……』

なんやかんや口ではそう言いながらも満更でもなさそう

彼のことだから“ しょうがないですねぇ ”なんて文句を言いながらも頼られたらなんでもやってあげるんだろう

そんな彼の優しさに、また顔が綻んだ

𓂃 𓈒𓏸 𖤣𖠿𖤣𖥧𖥣｡𖥧 𖧧𖤣𖥧𖥣｡𖥧 𖧧𖤣𖠿𖤣 𓏸𓈒‬‬ 𓂃

お日様がくれる温かさが心地良い室内

日向ぼっこにはもってこいの窓辺で寝転ぶにゃんこ集団

目に入るのはキャットタワーの前にあぐらをかいて座る1人の見知った後ろ姿

ラグドールのおもちを膝の間に抱えて耳の付け根を撫でている

撫でられている本人は喉をゴロゴロと鳴らし、真っ白なしっぽをふんわり揺らして大層気持ちよさそうなご様子

ヤツめ、また来たな

いっつもジンくんにサボるなって怒られてるのに

要領がいいのか悪いのか、持ち前の愛嬌で懲りずに上手いこと滑り込んでくる

しれっとした顔で頻繁に来るものだからジンくん意外ここの従業員ももう特に何も思ってないようだし、女性店員に至ってはむしろ目がハート型になっている

あのうるさいヤーヤー攻撃をとばっちりで一緒に受けるのは私なんだけどな……

「こらテヒョンア。油売ってたらまたジンくんの雷が落ちるよ」

『おもち爪が伸びてきてるね。そろそろカットしてやらないと』

返事をしているのか手元のモフモフに話しかけているのか、目線は下に向けたまま

「私まで怒られちゃうんだから」

『お前爪切り嫌がるからな〜。いい子だから大人しくしないとダメだよ？』

「うわお！どうしようびっくりする程会話が成立しないや！！」

『そうそう。今朝室内点検の時さ、なにか変わったことなかった？』

.

𓃚→←𓃘