17*誤解 ページ17
「・・・いや別に、他意はないのよ！」
そう自分に言い聞かせるもなぜか緊張してしまう。
後輩の赤坂の真面目な告白を受けて、自分でもどうしたらいいのか分からなかった。
あんなにも私を好いてくれる人、初めて見た。
ホント趣味わる。
イケメンなんて呼ばれていても、本当にがっかりな一面もあるのね。
それはさておき、前の飲み会で赤坂を家に送り届けるために見た手帳を返しに行くため、私は赤坂の家へ向かった。
私自身もぼうとしてたので、手帳を持って帰ってしまったのだ。
流石に手帳をずっと預かってるわけにもいかず、私は自宅に届けることにした。
メールで送ろうとしたら電話がかかってきて、そのタイミングで届けることを伝えたかったのだが。
盛大な告白を受けて伝えるタイミングを逃した。
いや先に変なこと言った私が一番悪いのか。
なんて考えてるうちに、赤坂の家の最寄り駅に着いた。
メールで家に向かると送ったが、果たして彼は読んだだろうか。
「ええと、このコンビニを抜けた先だったわよね」
彼の住むアパートが見えた、その瞬間私は目を見開いた。
赤坂がいた。
それだけでない、赤坂の隣に可愛い少女がいた。
私とは真逆で、小さくて小柄で、明るくて世にいう守ってあげたくなるような子なんだろう。
私はぎゅっと服の袖を掴み、心臓がどくどくするのを感じた。
何だろうこの気持ちは。まるで、裏切られたみたいな。
「・・・本気だっていうのは嘘なのね」
そうぽつりと言葉を発し、帰ろうとした。
「先輩！！！」
げ、なんてタイミングで赤坂は来るんだ。
赤坂の隣にいた彼女もすごく拍子抜けした顔をして私を見た。
待ってこれは修羅場なんじゃ・・・一応赤坂モテるらしいからな・・・
なんて内心ひやひやしたが次の瞬間、
「あ、この人がお兄ちゃんが好きな先輩なんだ！」
ぱあっと光り輝くような笑みを私に向けた。
そんな思った反応と違い、私は少し戸惑う。
「綺麗でかっこいい先輩だね」
「いくらお前でもあげないぞ」
「えーどうしようかなぁ。私こういう女性憧れる〜」
「こら」
「えっと・・・え、お兄ちゃん？」
よく見れば面影があるような少女を目の前に、私は情けない声と同時に首を傾げた。
「初めまして！赤坂夏樹です！お兄ちゃんがお世話になっております！」
18*酸っぱい柚は片思いの味→←16*諦めないって誓ったから
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ルリアイス(プロフ) - 夢魔さん» ありがとうございます！これからも頑張ります！ (2020年1月11日 0時) (
レス) id: 0fcb288ad8 (このIDを非表示/違反報告)
夢魔 - 凄く面白かったです！ これからも応援してます！！ (2020年1月10日 23時) (レス) id: f6b046dcfc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ルリ☆アイス | 作成日時：2019年10月28日 22時
