1*お仕事らぶ ページ1
もう甘酸っぱい青春恋愛イベントなんていう年でもなくなった。
スーツ姿で仕事に追われてるのに恋愛イベントなんてあるものか。
そう思ってたのに。
「先輩、好きです。付き合ってください」
どうして私は目の前の新しく入ってきた後輩に告白をされているんだ。
事の始まりは本当に数分前。
私一人会社に残って仕事をし、終わってイチゴミルクを飲んで帰ろうとしたところで、この人に出会い、そして告白をされた。
あれ私この人と話したこと会ったかしら。
いや仕事で多少は話したことはあったと思うけど、でもそれ以外じゃほとんど面識はないはず。
そんないくつかの疑問を浮かべて「うー」と唸っていると後輩が私の手を掴んだ。
「先輩、どうかしましたか」
「・・・いや、何で私？」
「先輩の仕事してる姿に惚れました。しっかりしているけど、実はかっこつけてブラックのコーヒーを飲んでるのが好きです。あと周りが見てないのを確認してイチゴミルクをこっそり買って飲んでる姿も愛おしくて好きです。あと・・・」
「ちょ、ストップ！！何で知ってるのよ！！」
「恋したらいつでも追ってしまうんです。もうこの胸の高鳴りは収まりません。はぁその嫌そうな顔も素敵・・・」
思った以上にこの後輩はやばかった。
常に私は仕事一筋だったから、そう意識されてる自覚は全くなかった。
少し身の危険を感じ若干引き気味で後輩を見るが、顔を赤らめてうっとりしている。
ダメだこいつ。
この後輩に何を言っても駄目な気がしてきた。
「本当は恋したその瞬間から告白する予定でしたが、先輩のその秘密は誰にも知られたくなくて誰もいないこの場を借りてさせていただきました」
「残業終わってで帰ろうとした時に、告白されるとは思わなかったわ」
「俺がいるとも知らずにイチゴミルク買ってましたからね」
「それは黙ってらっしゃい」
くそう。イチゴミルクを飲んでるなんてイメージを持たれてないからこっそり買ってたのに。
目の前の男は「俺だけが知ってればいいんです」なんて言ってて少しぞっとした。
目を合わせないように手に持っていたイチゴオレを飲み干し、ごみ箱に捨てる。
さっさと仕事場を出ようとすれば再び後輩に手を掴まれた。
「返事を聞きたいです。佐倉先輩好きです。付き合ってください」
「ええ・・・貴方と付き合うことでどんなメリットがあるの？」
「豪邸を差し上げます」
「重すぎる」
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ルリアイス(プロフ) - 夢魔さん» ありがとうございます！これからも頑張ります！ (2020年1月11日 0時) (
レス) id: 0fcb288ad8 (このIDを非表示/違反報告)
夢魔 - 凄く面白かったです！ これからも応援してます！！ (2020年1月10日 23時) (レス) id: f6b046dcfc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ルリ☆アイス | 作成日時：2019年10月28日 22時
