【鬼滅の刃】今日も今日とて胃が痛い

【映画化記念】胃薬が三十三錠 ページ43

これは一体、何回目の未来だろうか。

目が覚めては同じ事を繰り返し、目の前にいる大切な人が命を落とす。

自分は、なんて無力なんだろうか。

何もできない。

救う事さえままならない。

今まで積んで来た修行は、人を守る為のものでは無かったのか？

それでも。

守る為に刀を振るう。

目を潰されても、骨を折られても、内臓を潰されても。


愛する人を…



''Aを…守る為に''



何度だって繰り返す。

彼女が死ぬ未来はもう見飽きた。

だが、彼女は叫ぶ。



『煉獄さんッ！！私は貴方を死なせたくないッ！！！貴方を絶対に死なせない…ッ！』


「やめろッ！！それではAがッ」


『私はもうッ…''繰り返したくない''』


「……な…ッ？」



理解が出来ない。

''繰り返したくない''？

何を？



【貴方を絶対に死なせないッ…！】



俺を、死なせない？



「……ぁ……ッ？！」



全てを理解した時にはもう遅い。

Aは腹部を貫かれ、鬼の動きを封じている。

嘘だ、違う。

あれは、俺が…ッ

自身とAの立場が逆になっている。

本来ならば、俺が死ぬべき未来。

なのに。

俺はまた繰り返すのか…？

何度も彼女を見殺しにして…？

やがて辺りに陽光が射し始め、鬼が両腕を引き千切って逃げて行く。

暖かい朝日がAの血に濡れた顔を照らした。



『煉獄さん。＿＿＿＿＿＿＿＿…。』



耳鳴りが酷くて聞こえない。

何を言っているんだ？

俺はまた繰り返す。

''自分が死ぬ未来を選択してAを助ける為''に。


何度も、何度も＿＿＿＿＿＿＿＿









＿＿＿＿＿＿＿＿繰り返す＿＿＿＿＿＿＿＿









.









「これで、君は救われるな」


『煉獄さん。これで貴方は救われますね』








二人が死ぬまで終わらない。


呪いと絶望を繰り返し。


永遠に終わらない、悪夢となる。









はい！こんな感じです！
つまり煉獄さんが死ぬと夢主ちゃんがタイムリープし、
夢主ちゃんが死ぬと煉獄さんがタイムリープして、お互いに自分が犠牲になる為に未来を書き換えつ続ける、という感じです。
煉獄さんは後半でお互いにタイムリープを繰り返している事を知りますが、夢主ちゃんはそんな事を知るはずも無く。
再び繰り返して行く…みたいな設定ですね。
どう足掻いても救われない結末を迎える…
こう言うお話めちゃくちゃ好きです()
(分かりづらくて申し訳ないです)

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