ボーダーライン 3

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おもむろにAちゃんはリモコンを手にしてテレビをつけると


画面が映した番組はワイドショーだった





「それではお次の話題はこちらです。





人気若手俳優殺傷事件。



今こちらの話題で持ちきりですが、被害者の方はまだ意識が戻っていないとのことです。どうゆう経緯でこうなってしまったん 「やめよ。」






彼女からリモコンを奪ってテレビを消した







そりゃニュースはこの話題で持ちきりになりますよね。と、言った彼女の横顔はすごく寂しそうだった








『、、、佐久間さんは、逮捕されてしまったんでしょうか』






隼「当たり前やろ！命は助かったにしてもほんまに危険な状態やったし、」





『そう、、ですか、』








こんな時にまで相手の事を気にかけるAちゃんの事が理解できなかった






コンコン








看「失礼します、伊藤さん気分はどうですか？」







『はい、大丈夫です』








看「では今から検査の方へ移りたいんですが、いいですかね？」





看護師さんは俺とAちゃんを交互に見て問いかけた






隼「俺、もうちょっとしたら帰るから、検査してもらってきて」







『今日はお休みだったのに本当にありがとうございました』






車椅子に乗せられたAちゃんを見送ってから、
リモコンを手に取るもワイドショーやニュースを観る勇気は無く




買ってきた雑誌をテーブルの上に置いて






病室を後にした






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