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デジャブ・・・からの24(安室side) ページ24

最初は安室に礼なんて言わないと言っていたAがいきなり礼を言い出した。
と思えば、指名手配犯を捕まえた結果。Aは助かったのだと思われている。
確かに黙っていたことは悪かったと思っているが、なぜそう思われているのか謎だ。
実際手配犯を捕まえる為に殴り飛ばしたわけじゃない。
だから誤解だと説明しようと口を開こうにも彼女は「一人になりたい」と言う。
表情こそ笑ってはいるが、その瞳には悲しい色を含んでいる事に安室が気づかないわけがない。
そのまま踵を返して帰ろうとするAに安室は慌てて彼女を呼び止める。

「今回の件。黙っていた事。そして、危険を承知であなたを1人にしてしまったこと。本当にすみません」

確かにゼロの力で刑事部に圧力をかけて、必然的にAを囮にしたことは事実。
この国を守る為、手配犯を捕まえるにはこの方法が安全かつ確実だったのだ。
だからこそ何も知らない彼女を守る為、必要以上に張り込みをさせた結果。相手の方が一枚上手でAを危険に晒してしまった。
事情を知ったAは許してはくれても、もう心は開いてくれないだろう。
せっかく彼女との距離が近づきつつあったのに・・・と、安室はどこか悲しく思う。

ゼロは一人の人間安全よりも国の安定を優先させる。国のために時には手を汚すことさえ厭わない。
全ては国の為。
だからこそ、特定の人を作ることはしない。

「ですが、1つだけ言わせてください。僕はあの時、手配犯を捕まえる為に拳を握ったのではありません。あなたを守る為だけに拳をふるったんです」

警察庁のゼロとしてそれもどうかと思うが、それでも本心だ。
言い訳でしかないが、どうしても、彼女にはそれだけは伝えたかった。

「それが本当か嘘か私には判別することはできませんが、それでも嬉しく思います」

まだ悲しい色が残るものの、先ほどと違って柔らかい色が彼女の瞳にはあった。
振り出しからになるが、これからもポアロにて潜入捜査が続く。
時間はまだまだある。彼女の信頼回復に向けて日々頑張らねばと安室は思った。

「この言葉を信じてくれるように頑張りますね」

「・・・何だか怖いのでいつも通りでお願いします」

いつもと変わらない空気になったところで・・・

「それじゃ帰りましょうか」とさわやかな笑顔の安室が助手席のドアを再度開けていた。

デジャブ・・・からの25(回想)→←デジャブ・・・からの23



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9Sに殺されたいロリコン - 主ちゃんって…美少女なんですかね? (2019年9月7日 13時) (レス) id: 23809db5c5 (このIDを非表示/違反報告)
うさまろ(o^^o)(プロフ) - 続きがとても気になる作品です。更新頑張ってください! (2019年6月9日 11時) (レス) id: 710cd8956c (このIDを非表示/違反報告)
丸井(プロフ) - フラグ…フラグだ!!逃げて主人公ちゃん! (2019年6月6日 22時) (レス) id: 08724b31ed (このIDを非表示/違反報告)
- 梓ちゃん良かったね!続き楽しみにしてます! (2019年6月6日 14時) (レス) id: 3bc0209618 (このIDを非表示/違反報告)
まい(プロフ) - とっても面白いです★続き楽しみにしてます。お身体に気を付けて更新頑張ってください! (2019年6月1日 4時) (レス) id: a6e5e5f5e4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紫暗 | 作成日時:2019年5月21日 16時

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