マダラの妹其ノ八十四(仲が良いのは嬉しいけれど) ページ34
❀❀❀❀❀❀
翌日、ユリと扉間は里を散策(という名の逢引き)をしていた。
そしてその後ろ、気配を完全に断ちもの凄い目で扉間を睨みまくっているマダラ氏もおまけで着いてきている。……傍から見れば完璧ストーカーだ。
扉間は何かを感じるのだろう、時折後ろを振り向いては首を傾げて前を向く。
気付いて、めっちゃ後ろ着いてきてますから。
えらい目して超睨んでますから。
ユリはふらりと店によってはいくつか品を買っている。
普段眉間に皺を寄せる事の多い扉間も、この時はとてもリラックスしているらしく微笑を浮かべている。
暫くすると二人は扉間の宅へと入っていった。
当然の如くマダラも庭の方からこっそり侵入した。｢オレはユリの兄だ！侵入ではなく訪問だ！｣…物は言いようだよね。
庭からこっそりと中を覗く。
中ではユリが糸を編んでいた。扉間は……膝枕をしてもらっている。
「((怒)あの野郎…明日覚えとけよ)」
羨ましいんだね。
「……ユリ 前々から思っていたが何を作っている？」
閉じていた目を開けた扉間は静かに尋ねた。どうやら扉間も知らないらしい。
「言ってなかった？ これはね、"ミサンガ"ってゆーお守り」
初めて聞くのか、｢みさんが？｣と復唱する。
「とある国の縁起物？で、ミサンガが切れると願いが叶うとか言われてんの。
サプライズでマダラお兄ちゃんにあげるんだ！」
突然自分の名が挙がった事に驚くマダラ。理由を知る為に更に近付き耳を傾ける。
「マダラお兄ちゃんは何時も私やイズナお兄ちゃん、里の為に頑張ってくれて…一族の族長になった時も弱音を吐かずに精一杯守ろうとしてた。
マダラお兄ちゃんの立場の重さは理解してるけど…本当の意味で"共感"出来るのは柱間ぐらいだし…せめて私がマダラお兄ちゃんの支えに慣れたらなって思って…」
｢だからミサンガを作ってるんだ！｣と、明るい声で答えた。
「(………お前は、充分オレの…オレ達の支えになってる)」
お前がいてくれるから、オレは迷わずに進める。
お前の笑顔が、オレの心を救い上げてくれた。
そう、お前のお陰でここまで来れたんだ。
暗闇の中、マダラは目を覚ます。
椅子から立ち上がり、九つの目を持つ木像が包まれている巨大な花の様な物の下に、白髪の男の子と灰色の髪の人物が特殊な液体に満たされた空間の中で眠っている。
「もう少し…あともう少しだぞ……」
黒の子が、ニヤリと笑った。
.
マダラの妹其ノ八十五→←マダラの妹其ノ八十三(仲が良いのは嬉しいけれど)
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 208人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
レキ(プロフ) - 氷翠さん» コメントありがとうございます！無理せず頑張ります！！ (2019年10月6日 12時) (
レス) id: efd44ec1ac (このIDを非表示/違反報告)
氷翠 - 凄く面白いです！更新ファイト！だけど無理はしないでください！ (2019年10月6日 2時) (レス) id: 3797fcfa5c (このIDを非表示/違反報告)
レキ(プロフ) - マキラさん» コメントありがとうございます！その話面白そうなので書いてみたいと思います！書くのは大分後になりますが楽しみにお待ち下さい┏○ﾍﾟｺ (2019年9月18日 7時) (レス) id: 1e5cfa1ffb (このIDを非表示/違反報告)
マキラ - 番外偏で扉間と仲良くしてる夢主を見てマダラが嫉妬する話を書いていただけますか？ (2019年9月18日 0時) (レス) id: 02a5017c6d (このIDを非表示/違反報告)
レキ(プロフ) - ぴのさん» コメントありがとうございます！扉間達の反応はもう少しあとで書きますので楽しみにして下さい！…うまく書けるかしら((；ﾟДﾟ)) (2019年9月9日 12時) (レス) id: 2116c856e1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：レキ | 作成日時：2019年9月8日 0時
