マダラの妹其ノ六十八 ページ18
里の中心からやや離れた位置に、うちはの集落がひっそりと佇んでいた。
「(…里の隅っこではなかったな…これも原作とは違うな…)」
露骨に里の片隅に追いやられた…と、原作では書かれてあったが、私が来たうちはの集落は里の中心から離れてはいるけど追いやられてはいなかった。
おそらく、九尾事件で警務部隊が出張ったからだろう。
「(それでも、クーデターは避けられなかった訳だが…)」
ここまでくる途中、様々な事をこっそり聞き耳を立てて聞いた。
うちは一族が九尾を操っていた、疑われない為にワザと…、化け狐を何で忍者学校に、火影様は何をお考えで…、ほら あの子が例の子よ、……噂というのは直ぐに広まってすり変わり形を変えていく。面倒なもんだ。
そんな思考はかき消し、立ち入り禁止の黄色いテープを潜ってゆっくりと集落に足を踏み入れた。
事件から日は経っているだろうが、あちらこちらに染み付いた血の跡が生々しく残っている。
べっとりと血染みの着いた電柱。
壊れた扉に団子屋と書かれた倒れた看板。
二度と使われない車輪の壊れた荷車。
主人の帰りを待つ寂しげな鹿威し。
罅の入ったうちはの家紋。
「…あんなに沢山いたのに、もう誰もいないんだね」
わかっていた事だったけど、やっぱり悲しいものは悲しい。
でも、以前は活気があり、一族の皆が笑って過ごしていたあの時を思い出してしまう。
私は足を奥へと進めていき、目的の場所に辿り着いた。
うちは一族が眠る墓だ。
木ノ葉の忍は決まった場所に葬られるが、うちは一族は血継限界の関係もあり殆どの者がうちはの集落に墓を建てる。
その中でも一際存在感を放ち大きな墓石を構えているのは、代々うちは一族の族長となった人達と家族の墓だ。
前世の父親…タジマさんも此処に眠っている。
「…父上、イズナお兄ちゃん、ユズリハさん、ルリさん……幸…」
そして、この中にはいない、あの暗い地下に独りぼっちになってしまったマダラお兄ちゃん。
「(一体誰が協力者かは知らないけど…)
私、絶対マダラお兄ちゃんを助けるよ」
悲しい最期には、絶対させてたまるもんか。
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レキ(プロフ) - 氷翠さん» コメントありがとうございます！無理せず頑張ります！！ (2019年10月6日 12時) (
レス) id: efd44ec1ac (このIDを非表示/違反報告)
氷翠 - 凄く面白いです！更新ファイト！だけど無理はしないでください！ (2019年10月6日 2時) (レス) id: 3797fcfa5c (このIDを非表示/違反報告)
レキ(プロフ) - マキラさん» コメントありがとうございます！その話面白そうなので書いてみたいと思います！書くのは大分後になりますが楽しみにお待ち下さい┏○ﾍﾟｺ (2019年9月18日 7時) (レス) id: 1e5cfa1ffb (このIDを非表示/違反報告)
マキラ - 番外偏で扉間と仲良くしてる夢主を見てマダラが嫉妬する話を書いていただけますか？ (2019年9月18日 0時) (レス) id: 02a5017c6d (このIDを非表示/違反報告)
レキ(プロフ) - ぴのさん» コメントありがとうございます！扉間達の反応はもう少しあとで書きますので楽しみにして下さい！…うまく書けるかしら((；ﾟДﾟ)) (2019年9月9日 12時) (レス) id: 2116c856e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レキ | 作成日時：2019年9月8日 0時
