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「逢坂先輩!ありがとうございましたっす!お陰で朝練間に合ったっす!」
『よかったね』
ニコニコと嬉しそうな顔で言うもんだから
疲れがすこーしだけ薄れた気がした
「あ、それで先輩。お礼したいと思ってきたっす!」
なんと律儀な
普通、三年の教室まで来ないよね?
こりゃ部活の先輩にしつけられてるんだろうな
「何かあるっすか?」
もちろんある
その為に自転車を漕いでやったんだから
私は手に持っていた
数字のプリントをつきだした
『これ、やって』
切原くんは目を丸くして
目の前に出されたプリントを受けとる
「え、無理っすよ。先輩…俺、2年っすよ」
『だからどうした』
「いや、習ってないっすよ。問題外ですって!」
『なんでもやるって言ったのはだーれだ』
私は顔色を一つも変えずに言い捨てた
切原くんは、‘でも、これはおかしい!’と言いたげな表情をしている
『誰のお陰で、朝練遅刻せずにすんだと思ってんの?ん?テニス部って厳しいんでしょ?遅刻したらやばかったんじゃないの?(知らんけど)』
あぁ、我ながら可哀想なことをしている
でもね、切原くん
私にお願いしたのが間違いだったね
それにタイミングも悪かったね
恨むなら数字のプリントを出した先生を
恨んでね
「ーー〜っっ!わかったっすよ!やればいいすよね?!」
『うんうん、あ、適当とかやめてね』
じゃあ、今日中に宜しくーと伝え、切原くんに背を向け、教室へと向かう
「赤也、どうしたんだ」
「あ!先輩!助けてくださいっす!」
私は後ろを振り向かず
教室へ戻り、授業が始まるまで寝たふりをした
嫌な予感がした
『先生、保健室いってきます』
とりあえずサボりたくなった
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ちょす。(プロフ) - 紗衣さん» 紗衣さんこんにちは!楽しんでいただけてほんっっとうに嬉しいです!読んでいただきありがとうございました! (2019年1月30日 14時) (レス) id: ad036359fb (このIDを非表示/違反報告)
紗衣(プロフ) - 執筆お疲れ様でした!毎回更新されるのが楽しみな作品の一つだったので無事最後まで見ることができて嬉しいです!今までいい作品をありがとうございます! (2019年1月30日 8時) (レス) id: 7d9698e044 (このIDを非表示/違反報告)
ちょす。(プロフ) - 白浪美鎖@更新遅さん» 嬉しいお言葉…!ありがとうございます。更新頑張れます! (2019年1月18日 23時) (レス) id: ad036359fb (このIDを非表示/違反報告)
白浪美鎖@更新遅(プロフ) - すごく面白いです!更新頑張って下さい! (2019年1月18日 19時) (レス) id: 31cb5193da (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちょす。 | 作成日時:2019年1月4日 0時