03 悪いトコ ページ4
蘭side
「な〜竜胆。Aちゃんって本当に美人だよなあ。」
「そうだな。」
スマホに目をやっていた竜胆だったが、生返事後、不意に俺の顔を見た時にすぐさま嫌な顔をする。どうやら俺が何を考えているのかわかったのだろう。
「……止めとけよ、マジで。兄貴の悪いトコ。」
釘を刺されたものの、1度面白いと思ったり狙いを定めた獲物を手に入れたいと思ってしまったら止められないのが俺の本能。
それに……容易く手に入らなさそうな程、燃えてきてしまう。竜胆が言ったように本当に俺の悪いトコだと自分でも思う。
仲間内で女の盗り合いなんてバカらしいしやってらんねえけど、退屈しのぎでちょっかいはかけてみたい。
もしも、それでAちゃんが少しでも俺に靡いたり傾いたりしたら所詮その程度の関係だったって事だ。
あの三途があそこまで女にベタ惚れで、骨抜きにされてんだから、単純にAちゃんに興味があるのも事実。
それに、割と俺の好みの美人系だし。美人だけど、美人過ぎず、可愛らしさもある顔貌。
泊めてくれるのは今日だけって言ったけど、今日だけで終わらせるつもりないし。策はもう取らせてもらったし、これからどうなるか楽しみ♡
Aside
風呂を沸かす準備をしつつ、鍋料理の支度もする。鍋だし、煮ればある程度は食べられるから、そこまで準備もしなくて済むから急なお客様が来た時には個人的に助かる料理だ。
隣で春くんが野菜の皮を剥いてくれているから、尚助かっている。付き合う前に比べて、料理が上手になり、今では私の帰りが遅い時に春くんの手料理を作って帰りを待ってくれているくらいだ。
それに、付き合ってから春くんは薬を摂取する事が無くなった。私がやめて欲しいとお願いしたのは1度だけで、それ以来薬を飲んでいる姿を見ていない。隠れて飲んでいる素振もなさそうだ。
「春くん、鍋の中に切った野菜入れてもらってもいい？」
「わかった。」
並べてくれている間に私は出汁の味見をする。ちょっぴり辛味を加え、再度味を確認してから鍋の中に流し込んだ。
多めに作った出汁は取っておいて、鍋の中から足りなくなったら補充する。それでも余ったら、明日の朝ごはんに使えばいい。
鍋の中に、花の形の人参がいくつか入っている。私は花の形にしてないから、恐らく春くんが切ったのだろう。
「それはA専用な。可愛いだろ？」
「うん、可愛い。ありがと春くん。」
私たちは、至って順調……なんだよね。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1797人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「東京リベンジャーズ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
さきな(プロフ) - 漆Pさん» 長らくお待たせさせてしまい申し訳ありませんでした！（土下座）こちらの小説でもコメント頂けて嬉しいです✨あと少しで完結なので頑張ります♡ありがとうございます！ (2022年9月24日 15時) (
レス) id: 1d6ef99bbb (このIDを非表示/違反報告)
漆P(プロフ) - 更新再開おめでとうございます(*´ω｀*)ずっと待ってたかいがありました！無理せずに更新頑張ってください！応援してます！ (2022年9月24日 13時) (レス) @page47 id: 436ede0cdd (このIDを非表示/違反報告)
さきな(プロフ) - モックさん» コメントありがとうございます✨続き更新致しました！ぜひ読んで下さい！完結までもう少しのところまで来ておりますので、頑張ります！ありがとうございます！ (2022年9月24日 11時) (レス) id: 1d6ef99bbb (このIDを非表示/違反報告)
モック - めちゃくちゃいいところでとまってる〜！！ 続きちょ〜楽しみ☆ 春くんがイケメンすぎてにやにやがとまりませんwww 更新頑張ってください！応援してます♪ (2022年9月24日 10時) (レス) @page46 id: 17f5259717 (このIDを非表示/違反報告)
さきな(プロフ) - ちょんちょんさん» コメントありがとうございます✨更新していきますので、最後まで読んでくださったら幸いです！ (2022年9月24日 0時) (レス) id: 1d6ef99bbb (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：さきな。
| 作成日時：2022年2月20日 0時
