17 韻を踏むな ページ18
竜胆さんと連絡先を交換してすぐに、彼と別れて、電車に乗って家へと急いで向かった。
鍵を開けると、既に春くんの靴が乱雑に脱がれており、それを揃えてから自分の靴を脱いで部屋の奥へと進んでいく。
「ただいま。」
「遅い。」
「ごめんね。」
部屋に漂う料理の香り。どうやら、春くんが晩御飯を作ってくれたようだ。
机を囲み、彼と向き合って座る。早速本題に入ろうと思い、切り出した。
「春くん、言わなきゃいけない事があるの。」
「……なんだよ。」
どことなく嫌な予感がしているのか、言葉を返すまでの時間に少しだけ間があった。
私もその様子を見て切り出しにくくなるが、誤解されて喧嘩する前に最初に言って了承してもらいたかった。
「竜胆さんと、連絡先交換したの。」
「は？」
「その経緯もちゃんと説明するから、怒る前に聞いて。」
竜胆さんと話したこと、私の思いを春くんに伝えると、納得はしていなさそうだが、不機嫌という訳もなく。
ただ、どう反応していいのか分からなさそうだった。
「とりあえず。」
「うん。」
「竜胆殺す、Aは犯す」
「物騒。」
そんな物騒な言葉で韻を踏まないで欲しい。しかもまた、妙に語呂がいいのが憎らしい。
春くんも言っていたけど、竜胆さんが私たちを裏切った時が1番怖い。
この家は何としてでもバレないようにしたい。
でも、いろんな思い出が詰まったあの家に、早く帰りたい。
彼を好きになったのも、彼と想いを伝えあったのも全部全部、あの家だから。
固執してる訳じゃないけど、私たちの元々居た場所を嫌な思い出で埋めたくなかった。
そんな事を言っても、あの付近を時間があれば蘭さんが歩いているのを竜胆さんに聞き、簡単に戻るのは無理そうだ。
竜胆さんと別れる前、何故……私にそこまでしてくれるか尋ねてみると、「兄貴の厄介さは俺が1番知ってるから」と言われた。
でも、竜胆さんの本心をはぐらかされたような気もした。
もしかしたら、竜胆さんは竜胆さんで蘭さんに付き合っていた女性を撮られた事があるとか？
蘭さんなら平気でそういう事しそう……って思ったけど、そんな失礼なこと偏見で大っぴらに言える訳ない。
もしそれで違ったら私が完全に悪くなるし。
「何か考えてるとこ悪いけど、覚悟できてるよなぁ？」
「え、本気なの！？」
「当たり前だろうが。」
彼は思っていた以上に嫉妬深い男だと言うことを忘れないようにしようと、心に秘めたのであった。
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さきな(プロフ) - 漆Pさん» 長らくお待たせさせてしまい申し訳ありませんでした！（土下座）こちらの小説でもコメント頂けて嬉しいです✨あと少しで完結なので頑張ります♡ありがとうございます！ (2022年9月24日 15時) (
レス) id: 1d6ef99bbb (このIDを非表示/違反報告)
漆P(プロフ) - 更新再開おめでとうございます(*´ω｀*)ずっと待ってたかいがありました！無理せずに更新頑張ってください！応援してます！ (2022年9月24日 13時) (レス) @page47 id: 436ede0cdd (このIDを非表示/違反報告)
さきな(プロフ) - モックさん» コメントありがとうございます✨続き更新致しました！ぜひ読んで下さい！完結までもう少しのところまで来ておりますので、頑張ります！ありがとうございます！ (2022年9月24日 11時) (レス) id: 1d6ef99bbb (このIDを非表示/違反報告)
モック - めちゃくちゃいいところでとまってる〜！！ 続きちょ〜楽しみ☆ 春くんがイケメンすぎてにやにやがとまりませんwww 更新頑張ってください！応援してます♪ (2022年9月24日 10時) (レス) @page46 id: 17f5259717 (このIDを非表示/違反報告)
さきな(プロフ) - ちょんちょんさん» コメントありがとうございます✨更新していきますので、最後まで読んでくださったら幸いです！ (2022年9月24日 0時) (レス) id: 1d6ef99bbb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さきな。
| 作成日時：2022年2月20日 0時
