許嫁を迎えに行きます【2】 (ページ16)

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これ以上ピアノの話はしたくなかった。

逃げるようにあの輪から逃げ出した。

ちゃんと笑えてたかな？

慎太郎「ゲームしたりする？」

『あんまりしたことないです…』

慎太郎「初心者でもできるやつしよ」

『ありがとうございます』

北斗くんの隣に座るとホッとしたかのように

私を見てニコッて微笑みかけられる。

ニコッて返すけどちゃんと笑えてる？って

それだけが頭をよぎっていた。

ジェシ「ずるい、イチャイチャしてる」

慎太郎「幸せそうでいいじゃない」

『してないですよ(笑)』

4人でゲームをしていたら3人が

俺らもするーって中に入ってきた。

ソファーを背もたれに座っていると

私の後ろに樹くんが座った。

なんだか後ろに人がいるって

凄く違和感でなんか落ち着かない。

樹「飲み物とって」って

慎太郎くんと私の隙間から樹くんの手が

スッと伸びてきた。
　
『うわっ』って思わずびっくりしちゃって

反対側に座る北斗くんにぶつかった。

『ごめん』

「大丈夫？」

樹「ごめんびっくりさせたね」

しばらくゲームを続けてたけど

やっぱり落ち着かなくて。

席移動したい…

「樹場所交代」

樹「いいけど隣じゃなくていいの？」

「うん。交代」

なに？って思えば樹くんが隣に座って

後ろのソファーに北斗くんが座った。

私の両側に北斗くんの脚が落ちてきて

しっかりがっしりホールドされた。

体が密着してるわけじゃないから

いつもとは違うけど、やっぱりホッとする。

上を見れば北斗くんと目が合う

北斗「どーした？」

『なんでもない』

目線をゲーム画面に戻せば

クシャクシャ髪を撫でられて

それがまた心地よい。

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