＊ ※ ページ13
Yellow.
「ん、…ごめ、」
「謝んな。楽ならさっきの体勢でも構わないし。体、冷えちゃわない？ 大丈夫ならいいんだけど…さ。
熱はないの。どこが辛い？」
抱きついてきた時、首あたりを触ってみたけれど、特段熱いというわけではなくて、
机に伏せ直した北斗の肩を叩いた。
「はぁ、なんか……っ、きもちわる、」
深呼吸を何回かしたあと、北斗は吐き出すように言う。
辛いね、と膝立ちをしながら背中をさすった。樹が袋を用意してくれているから、吐きそうになっても申し分ないだろう。
「吐き気だけ？ お腹は何ともない？ 痛いとか、下してるとか」
ジェシーは机に腕を置いて、北斗に顔を近づける。ない、とくぐもった弱々しい声がした。
胃腸炎とか食中毒ではないのかな。…残念ながら、そういう類の知識は俺にはない。
あまり時間はないし、出番までに少しでも治まってくれることを願うばかりだった。
吐かせた方がいいのか、自然に治まるのを待った方がいいのか。体力持ってかれちゃうけど、スッキリするかも分からない。……でもなあ。背中をさするのやめた方が落ち着くか？
答えを出せずにいると、大我が立ち上がった。
「40分くらい、だっけ。スタッフさん呼びに来るの。もうあと……、あ、いや。なんでもない」
北斗を焦らせてしまうと思ったのか、彼は言葉を濁した。壁掛け時計を見てみれば、6と7の間に長針がきている。
10分もないのか。生放送だから、多少の誤差はあるだろうけど。早くなるか、遅くなるか。
また考え込んでいると、微かに袖を引っ張られる感覚。
「……吐くっ、」
「あっ、ちょっと待ってね。
…はい、ここに吐いちゃって」
袋をバサッと開いて、ジェシーに支えられている北斗の口元へ。涙を流しながら、北斗は吐き出した。
「げほっ、……おぇ、はぁ、んっ…、おえっ…」
北斗の衣装が汚れないように、胸元を慎太郎が押さえてあげている。本当に気が利くよな。
ずっと具合が悪かったわけじゃないのか、ちゃんと食事は摂っていたみたいだ。あまりにも辛そうだから、ろくに話を聞けてやれてないんだよな。
しばらくすると、嘔吐はひとまず治まったみたいだけど、
ぐったりとその身を座椅子とジェシーに預けていた。
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tiroru(プロフ) - ばーん。さん» ありがとうございます。了解です。ゆっくり待っていますのでばーんさんのペースでよろしくお願いします。 (2020年4月12日 12時) (
レス) id: b6a5c69903 (このIDを非表示/違反報告)
ばーん。(プロフ) - tiroruさん» 了解致しました！ お待たせしてしまうかと思います。少々お待ち下さいませ。 (2020年4月12日 1時) (レス) id: 6373f24c9d (このIDを非表示/違反報告)
tiroru(プロフ) - 2編目への移行おめでとうございます。いつも楽しく見ています。リクエストなんですけど、北斗くんが役作りでダイエットをしていて拒食みたいになってしまい、youtubeで食べる企画の時に苦労していまうというのがみたいです。可能であればお願いします。 (2020年4月12日 0時) (レス) id: b6a5c69903 (このIDを非表示/違反報告)
ばーん。(プロフ) - ry_ryさん» 了解致しました！ 全然大丈夫です。ありがとうございます。少々お待ち下さい〜 (2020年4月11日 10時) (レス) id: 6373f24c9d (このIDを非表示/違反報告)
ry_ry(プロフ) - コメント失礼します。いつも楽しく読ませて頂いてます！もし可能でしたら、京本くんが体調不良になってしまって、北斗くんが心配するみたいなのが見たいです（ ; ; ）！出来たらで大丈夫ですので、ご検討お願いします！ (2020年4月11日 1時) (レス) id: 226a24f45a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ばーん。 | 作成日時：2020年4月10日 1時
