【刀剣乱舞】繰り返す審神者は何を思う (ページ7)

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紛れ物：１　７月２４日　夕方ページ7

Aが起きたのは、もう、夕方になっていたころだった。
目を覚めると、加州と石切丸が横に座っていた。
加州「主。体調は？」
A「もう、大丈夫だよ。心配かけてごめんね…。」
石切丸「それじゃあ、少しだけ話をいいてくれるかな？」

それは、木箱と祟りについての話だった。
今、Aには心の臓がその祟りによって危険だということも。

A「では、黒いものを追い払うことは？」
石切丸「現在の段階だと難しいかもしれない。祟りは一つだけではないんだ。」
すると、石切丸はAに細長い木箱を差し出した。
A「それ…！！倉庫にあったはずの…！！」
石切丸「見覚えはあるようだね。」
Aは首を縦に振った。
石切丸「これには、たくさんの祟りと呼べれる存在が集合している。中も見させてもらったがこんなものが入っていたんだ。」
箱を開け、石切丸から中身を見せられた。切り取られて赤い紐でまとめられた黒い髪の毛の束だった。白髪や金髪、黒髪と、一人の髪の毛ではないらしくそこから放たれる腐乱臭でむせ返りそうになる。
石切丸「見ての通り、髪の毛の束だ。でも、一つじゃない。いくつもの髪の毛がまとめれている。」
腐乱臭に手で鼻を塞ぎつつよく見てみると、黒い髪の束の中にも茶色や赤みがかかった黒などの髪も混ざっていた。
加州「それでね。今日、こんのすけから、近くの本丸が消滅した連絡を聞いたんだ。」
それは、私も聞いていた話だと言いたかったが、今は、二人の話を黙って聞くしかなかった。
石切丸「そして、こんのすけから聞いた話だと、被害を受けた審神者は全員、髪の毛がなかったんだ。きれいに抜き取られていたんだ。」
すでに察しがつき、Aの背筋に恐怖が這い上がってくる。

次は、私たちの本丸も全滅する…？

石切丸「犯行予告だとも言っていいだろうね。なぜ、髪の毛を集めるのかはわからないけれども、確実にこちらへ襲撃が来る。」
こんのすけが言ったあとではもう遅かったということだ。既に本丸は狙われてしまっているのだ。
結界を強くすることは今日だけでは不可能だ。
もう夕日が消えかかりそうになっていた。戦闘準備にも時間があまり残されていない。
加州「できる限りのことはしよう、主。夜に外へ逃げれば相手からも逃げにくくなって思うつぼかもしれない。」
もはや、敵に囲まれてしまったのだ。
Aの２回目７月２４日は絶望に染まっていた。