みんなと生きたい：３ ７月２４日 昼 ページ16
Aが土下座をして、一人ずつ、黙って聞いてくれた刀剣男子が声を上げていった。
それは、『ありがとう。』と感謝を述べてくれる人もいれば、『いつも、信頼してるよ。』と、笑顔で笑いかけてくれる人もいた。しかし、無言で過ぎ去る人もいた。
仕方がないのだ。まだ、最初なんだから。
そう思っていても、やはり、自分の今までの無力さに残念なきもちでいっぱいだった。
それでも、後悔はしなかった。誰も、Aに対する冷たい視線が全く感じなくなっていたのだ。
そして、全員が内番や出陣なりで自室からでって行ったとき、こんのすけだけがが取り残されていた。
こんのすけ「A様。ご連絡があります。」
A「近くの本丸が崩壊したのでしょう？」
こんのすけ「…はい。知っていましたか。」
その事実は変わらない。
ただもう１つ知りたいことがあった。
A「木箱がきて、どのくらい経ってから、襲撃があったの？」
こんのすけ「木箱とは？」
A「とぼけないで。あんな怪しい木箱は政府が調べるように要請しているはずよ。」
１回目の７月２４日に見つけた裏の張り紙―――。
それは、政府に調べものの要請をするように貼っている紙だ。普段は結界の不備やバグによる設備の不具合を報告するための貼り紙であり、貼った後の２週間以内に政府が駆けつけてくれるというシステムだった。
崩壊した本丸の審神者が真面目なおかげだった。
こんのすけ「そうですね。調べてみればわかるかもしれません。」
A「分かっているのでしょう、本当はっ！！！私たちを放っておくのが政府のやり方なの！？」
途中で声を荒げつつAはこんのすけを問い続ける。
そしてついに、
こんのすけ「分かりました。その木箱と本丸襲撃について関係あるかはまだわかりませんが話しましょう。」
さらに一言。
こんのすけ「あなたが、そんなにも本丸を守る決意を固めているのであれば。」
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作者名：しぐれん | 作成日時：2016年7月15日 20時
