ほくほく短編集。3 (ページ6)

今日:2 hit、昨日:25 hit、合計:103,375 hit

．ページ6

．※ 緑サイド

あの記事が話題になってから、あの頃のように1人で行動するようになった北斗。

俺らだって分かってる。北斗は何にもしてないってこと。

何年の付き合いだと思ってんだか。

．

今はそっとしておいた方がいい気がして、俺らもあまり干渉し合わないようになっていた。

でも、樹だけはそうじゃなくて。

直接話しかけたりはしないんだけど、北斗の事ずっと気にかけてて。

．

そんな樹が今、行動に出た。

北斗って話しかけて。どうやら、あんまり刺激しないように話を聞き出そうとしたみたいだけど。

北斗は楽屋出て行っちゃった。

．

でも俺にはちゃんと聞こえたよ。

助けてって。

いつも抱え込んじゃう北斗だから、こんな時に言うことじゃないけど……

頼ってくれたみたいで、嬉しかった。

︎

俺らは少しも疑ったりしてない。
大丈夫。俺らは信じてるから。

だから、怯えないでよ。

．

さっきの様子を見たジェシーは、北斗と同じように楽屋を出ていった。

ジェシーなら北斗を任せられる。

俺は樹の方に向かった。

青『……大丈夫かよあれ、』

緑『北斗は何にも悪くないのにね。』

青『あーもう分かんねえ…っ』

机にうつ伏せになる。

なんで人って、簡単に情報を信じちゃうんだろう。

ほんとかも分かんないのに、なんで鵜呑みにしちゃうんだろう。

．