I'm in love (ページ2)

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Hokuto_side

「はあ....」

そんな俺のため息は、大きな雨音によってかき消された。

辺りは既に暗くなっていて、人も少ない。

偏頭痛持ちの俺は、ただただ痛みに耐えながら、近くのベンチに座っていた。

家に帰ろうにも、痛くてくらくらする。

どうしようかコメカミを抑えながら考えていると、

「あの...大丈夫ですか？」

ガタイのいい青年が話しかけてきた。

「これ、いります？」

傘を差し出してくる。

「あ、いいんですか...？」

「はいっ、ていうか受け取ってください！」

そう言うと、にかっと微笑んだ。この笑顔に堕ちない女の人は少ないだろう。

有難く受け取ることにした。

「あ...僕森本慎太郎、22歳です！」

「松村北斗、24歳です」

彼と話していると、偏頭痛なんかすっかり忘れていた。

彼の事をもっと知りたい。

色んな話がしたい。

そんなことばかり、考えていた。

きっと、彼___慎太郎に惚れてしまったんだろう。

ただ、それを打ち明けたら拒絶されるかもしれない。

気持ち悪がられるかもしれない。

そんなのは嫌だから、この気持ちは伝えないでおくことにした。

「あ、もう俺行くね！」

「ばいばい、慎太郎っ！」

タメで話せるようになったし、ちゃっかり連絡先も交換した。

次、いつ会えるかな。

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