せんせい。 ((すの))

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涼太｢宮近に渡したの？｣








｢え？｣








涼太｢カップケーキ。
1つ、持って帰ってたでしょ？｣








涼太くんに渡そうと思って。
なんて言えるわけがない。


ちゃかに渡したって言ったら、嫉妬してくれるかな？








｢渡してないよ。｣








涼太｢そうなんだ、｣








｢じゃあ、帰ろっかな｣








涼太｢え？｣








｢ん？｣








涼太｢何か用事あったんじゃないの？｣








｢………あったけど、もういいや｣








涼太｢そう？｣








｢じゃあ、先生さようなら｣








ほんと私って子ども。
モヤモヤして、イライラした時だけ先生って呼ぶ。


気付いてほしいって思ってる自分がいる。








涼太｢待って｣








｢………何ですか、｣








涼太｢俺がAに用事ある｣








｢…………何ですか。｣








涼太｢俺、Aが作ったカップケーキ食べたいんだけど｣








｢え、？
でも、甘いの苦手って｣








涼太｢やっぱり(笑)
不安にさせてごめんね。

A以外の子から貰うのは違うと思って、嘘ついた｣








結局1個貰っちゃったけど。

って、申し訳なさそうな涼太くんは
やっぱり私よりめちゃくちゃ大人だ。





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