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第38話 ページ46

「うーんと...」



福沢に促された乱歩は



腕を組みながら云った。



「歳は三十代前半。用心棒。彼女を
投げるくらいの武術の達人。独り身
同僚もいない。右利き。喫茶店で
座る時無意識に右側が壁の席を
選ぶ癖があったから剣術もやってった筈
左側が壁だといざと言う時に
素早く抜刀できないからね。
入口が見える席に座ったからかなり
修羅場を潜ってるよね。
劇場の硬い床の上を歩く時でも
殆ど音を立てないのは、路上や
室内での戦いを想定して訓練してるから
設備搬入(せつびはんにゅう)口の暗がりに入る少し前から
片目を閉じていたのは、暗いところに
入った時に直ぐに周囲を見回せるように
するため。つまり暗所での奇襲戦を
想定して訓練をしていた。」



目に見えて福沢が驚いているのが判った



「用心棒の評判はいいけど、経歴は
そんなに長くない。用心棒は守るのが
仕事だから、暗所でも足音を消して
忍び寄る必要なんてないもんね。
前は違う仕事をしてて辞めた。
奇襲って云っても、お金を貰って人を
殺すみたいな、感じじゃないね。
彼女みたいな殺し屋じゃあない。
市警と話す時も警戒している様子は
なかったもんね。だから
足のつくような犯罪職業じゃない。
でも今、得意武器の刀を仕事に
使わないのは、前の仕事を
恥じているからかな」



福沢は先程よりも、焦りや驚きが


増している様子だ。



それでも乱歩は止まらない。



「犯罪行為じゃないのに恥じるような、
刀で奇襲する仕事ってなんだろ?
ところで何年か前に話題に
なってたよね。終戦協定のゴタゴタで
戦線の維持拡大を唱えていた
交戦派の官僚やそれに癒着していた
海外軍閥の長が次々に死体で
見つかった、って。おじさん、
街頭であれの続報が書かれた新聞を
見た時の、ちょっと顔を顰めてたでしょ
さてはおじさん」



「黙れッ!」

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設定タグ:文豪ストレイドッグス , 織田作之助 , 成り代わり   
作品ジャンル:アニメ
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読書日和(プロフ) - あい様、教えて下さりありがとうございます( > _ < )修正しておきました (2019年3月9日 7時) (レス) id: 074c26cf03 (このIDを非表示/違反報告)
あい - あの、19話と20話が同じなんですけど。 (2019年3月8日 21時) (レス) id: ba4bf15776 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:読書日和 | 作成日時:2019年2月19日 21時

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