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チーノの元を離れたAはオスマンの部屋に向かう気力も無く、自室に戻った。少し早いが、シャワーを浴びようと、自室の風呂場で体を洗う。
体にタオルを巻いて部屋に戻ると、何故かゾムが居た。
「なぜいるの？」
「……えっろ」
「質問には答えてくれないのね」
「今夜さ、もし良かったら夜景見に行かん？」
「興味無いわ」
「……じゃあ、遊園地」
「もっと興味無いわ」
「高級レストラン」
「飽きたわ」
とことん否定されて、ゾムは落ち込む。
「……それに、今夜は会いたい男が居るの」
Aが言うと、ゾムは低く這うような声で言う。
「誰？」
「オスマンよ。聞きたいことがあって」
「ねぇ、A。俺のものになって。俺だけ見ててや。好きや。大好きや。もう意地悪せんから。愛して。どこにも行かんで」
「っふふ」
Aはゾムをベッドに転がすと、心臓の上に手を置く。ドクドクと彼の鼓動が感じる。かなり速い。
「ねぇ、ゾム。貴方は私のために命を捧げられる？」
するとゾムはうっとりとした目で頷いた。
「あげる。Aに俺の全部あげる」
「その言葉が本当なら、この毒飲みなさいよ。それを飲めたら、言ってあげるわ。愛してるって」
ゾムはベッドの上に投げ捨てられた毒を喜んで手に取る。
「……本気？」
「うん」
「やめなさい。冗談に決まってるでしょ」
「嫌や……Aに、愛して欲しい」
ゾムは躊躇なくそれを飲み干した。
「飲んだ……で」
「莫迦な男……!!!!!」
Aはゾムに解毒剤を飲ませようとするが、彼は口を開かない。仕方なく解毒剤を口に含んだAはゾムに口移しで流し込んだ。
「馬鹿なの？」
「A、言ってや」
「…愛してるわ、ゾム。可愛い仔犬。寝ておきなさい」
ゾムの目を手で覆うと、解毒剤の副作用で寝てしまった。首筋に汗をかいてしまった。まさか本気でやるとは思っていなかった。悪態をついて毒を投げられると思ったのに。
「どうして？」
頭を振ったAはゾムに布団をかけてやり、着替えて夕食のために食堂へ向かった。皆で食事を取っている時、グルッペンはAの前に大量の金を積んだ。
「すまないが、G国に潜入捜査に行って欲しい。どうしても欲しい情報がある」
「分かったわ」
グルッペンに微笑みかけると、グルッペンはふい、と顔を逸らす。やはり、彼女の顔は毒だ。見ていると引き込まれてしまう。
こうして我々国を旅立ったA。1週間後、彼女の定期報告が途絶えた。
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名無していう名前の名無し - しゅ、しゅきれぇしゅ‥‥‥。翻訳 やっばばばばば、ワイのドンピシャｷﾁｬｰーーーーー神すぎる‼︎‼︎好きです‼︎‼︎。 (8月11日 15時) (
レス) @page50 id: cfc3f2d0fe (このIDを非表示/違反報告)
けんまおし1016(プロフ) - スッゴい面白かったし最高でしたぁぁぁ!!!まじで神ですね!!!! (2022年12月10日 13時) (レス) @page48 id: 92260459e9 (このIDを非表示/違反報告)
有栖川.(プロフ) - 完結おめでとうございます！！！！かわいい愛のお話だったなあとしみじみ感じております。ありがとうございます。ひよこの子様の作品の主人公ちゃんってみなさんお可愛いですし生き方に尊敬してます。ありがとうございます。体調にもお気をつけください。好きです。 (2022年9月25日 10時) (レス) id: 0350dafbfb (このIDを非表示/違反報告)
みずき - ん“ん”ん“！！！ック…！どう”どい“！！完結おべでどうございまず！！(泣) (2022年9月25日 2時) (レス) @page45 id: 129e1b5429 (このIDを非表示/違反報告)
カンナ(プロフ) - むむさん» 教えてくれてありがとうございます、これから気おつけますm(*_ _)m (2022年9月25日 0時) (レス) id: 07b6abd3f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひよこの子
| 作者ホームページ：
作成日時：2022年9月14日 17時
