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Aはシャオロンと共に特別会議室に入った。ここは完全防音で、特別なセンサーが張り巡らされているから、盗撮盗聴は不可能だ。シャオロンは目の前の美女を見て、必死に別の事を考える。そうしないと、彼女の事しか考えられなくなるから。
「シャオロン。私は今から我々国のスラムに潜入するわ」
「そんなん危険すぎるわ!」
「だから、貴方に護衛を頼みたいの。名も知らないギャングと簡単に口付けするような女じゃないから」
「っ」
「そこで情報を得て、その情報が正しいかを確認する」
「分かった」
シャオロンと共に軍を出てスラム街に入る。シャオロンは体格と顔を隠すためにマントを羽織らせ、逆にAはスラムに迷い込んだ無垢な少女を演じるために露出の少ない町娘のような格好で向かった。
「Aさ、もしかして」
「……何かしら。その名前は出さないでちょうだい」
「いや、なんでもないわ、ごめん。人違いやった」
「っ、そう。ここでは私の事アムールと呼びなさい」
「好きやな、その名前」
「使いやすいから使ってるだけよ。さ、魔窟に行きましょう」
Aとシャオロンは夜のスラムに足を踏み入れた。シャオロンはAの数メートル後ろを歩く。すると、天女のように美しい女が来たとすぐに話題になって取り囲まれた。
「すっげぇ……」
「美女だ……」
だが、一人の男が現れると皆は頭を垂れて膝をつく。恐らく彼が、この地域を取り仕切っているギャングのボス。全身に刺青があり、葉巻をふかしている。
「こりゃもう二度とお目にかかれねぇ上物だな。嬢ちゃん、何の用だ」
「っひ、」
怯えた目をして腰を抜かす。ソッと彼女の体を支えた男は、彼女を探るような目で見る。
「観光客か?」
「あ、え、ソウデス」
片言の我々国の言葉で話すと、男は彼女に優しく笑う。
「元の道に案内してやる代わりに、ちと付き合え」
「ハイ」
作戦は順調。またいつものように敵の懐に入り込んで、話を聞く。ホテルにつく前に、男は自分は色々なところにコネがあると自慢していた。
そして、彼がシャワーに入っている間に持ち物を物色する。パソコンを見つけると起動させて簡単にロックを解除し、データを覗く。だが、それらしい人物は居ない。ハズレか、と思った矢先に思いもよらない人物を見つける。
「!」
彼だシャワーを出たあと、飲み物に薬を混ぜて飲ませた。自白剤だ。これで喋りやすくなっただろう。
「ねぇ、ひとらんらんって人、知ってるわよね」
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名無していう名前の名無し - しゅ、しゅきれぇしゅ‥‥‥。翻訳 やっばばばばば、ワイのドンピシャキチャーーーーーー神すぎる‼︎‼︎好きです‼︎‼︎。 (8月11日 15時) (レス) @page50 id: cfc3f2d0fe (このIDを非表示/違反報告)
けんまおし1016(プロフ) - スッゴい面白かったし最高でしたぁぁぁ!!!まじで神ですね!!!! (2022年12月10日 13時) (レス) @page48 id: 92260459e9 (このIDを非表示/違反報告)
有栖川.(プロフ) - 完結おめでとうございます!!!!かわいい愛のお話だったなあとしみじみ感じております。ありがとうございます。ひよこの子様の作品の主人公ちゃんってみなさんお可愛いですし生き方に尊敬してます。ありがとうございます。体調にもお気をつけください。好きです。 (2022年9月25日 10時) (レス) id: 0350dafbfb (このIDを非表示/違反報告)
みずき - ん“ん”ん“!!!ック…!どう”どい“!!完結おべでどうございまず!!(泣) (2022年9月25日 2時) (レス) @page45 id: 129e1b5429 (このIDを非表示/違反報告)
カンナ(プロフ) - むむさん» 教えてくれてありがとうございます、これから気おつけますm(*_ _)m (2022年9月25日 0時) (レス) id: 07b6abd3f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ひよこの子 | 作者ホームページ:
作成日時:2022年9月14日 17時