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「ああ。Aさん、立てます？」
「俺が運ぶ」
トントンさんが差し出してくれた手を握ろうとしたら、コネシマさんが軽々と持ち上げてくれた。
「軽くなったな」
「ご飯食べてないですから」
「じゃ、病院行った後、寿司食おう。回らない寿司」
「回転寿司がいいです」
「じゃあ回転寿司行こう。じゃ、ありがとうな、グルッペン。後は頼んだ」
「おう。お前にあんな懇願されたら、動くしかないからな。人間らしいコネシマが見れて良かったわ」
「グルッペンさん！ありがとうございます！」
「お大事に」
廃工場を出ると、高級車が1台止まっていた。
「トントンさんのですか」
「せやで。中にAさんの服あるから、着替えて大丈夫ですよ。俺、グルさんと話してるんで。ゆっくりで平気やし」
「ありがとうございます」
気遣ってくれたトントンさんは、再び廃工場に戻った。車の後部座席には私の服が入った紙袋が置かれていた。中には下着まである。
「コネシマさん？」
「どうした？」
「私なんか、捨てても良いんですよ」
「はぁ？」
「2億払うほどの価値、無いですもん」
「あのなぁ……まぁ、とりあえず着替えろ。そんで病院行って検査受けて、ゆっくりしたら話そう。言いたいことは山ほどあるんやから」
「コネシマさんの買ってくれた服、破かれちゃいました」
「いくらでも買ったるから気にすんな」
着替え終わると、コネシマさんがトントンさんを呼びに行ってくれた。
「じゃあ出発しますね」
「お願いします」
病院で手当を受けたあと、産婦人科でピルを貰った。私の怪我を見たお医者さんは、コネシマさんのことを疑ったが、私は全力で否定した。トントンさんは夕方から撮影があるから戻ってしまい、私はコネシマさんとお寿司を食べに行った。
2日分の空腹を満たした後は、ようやく落ち着いた2人だけの時間。家に戻って、リビングのソファの上でコネシマさんから話を聞いた。厄介事続きだから、捨てられてもおかしくは無い。コネシマさんの言葉を聞くのが怖い。顔を見るのが怖い。嫌な想像ばかりしてしまう。
「はぁ、ずっとな、1ヶ月くらい前から金を払ってやるつもりで居たけど、そうしたらお前が俺の家に居る理由が無くなってまう。だから、知らん振りしとったのに。でもお前がこんな目に遭うんやったら、初めから俺が払ってやれば良かったな」
「どうしてそこまで……？」
するとコネシマさんは私の口にキスをした。甘い、溶けるようなキス。
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まっくろしろすけ - 最初にマグロって出てきて「わ！マグロや！」ってなりました！（なんでマグロでわー！ってなってるのかわかるひとには分かると思う！）この小説好きです！ (8月5日 0時) (
レス) @page15 id: 017cec3e53 (このIDを非表示/違反報告)
ピッピ168号 - あえ？完結しちゃった…。いや、喜ばしいことなんだけども！好きな小説が終わっちゃうと少し寂しいですね…。次回作も期待してます！ (7月23日 15時) (レス) @page43 id: bae95beb1a (このIDを非表示/違反報告)
ピッピ168号 - ？？？？？？？？？？？？？？神かな？？？？？？？？？？？？あ、神だったわ。…周回しよ……。 (5月15日 23時) (レス) id: bae95beb1a (このIDを非表示/違反報告)
ピッピ168号 - ふふふふふふふふふふふふふふふ嫉妬する夢主ちゃん可愛い(´∀｀*)ｳﾌﾌ動けない…？あっ…(察し)二人共お幸せに〜楽しめよ〜 (4月27日 22時) (レス) @page42 id: bae95beb1a (このIDを非表示/違反報告)
しょしょ - kn夫婦てぇてぇ… あの女子高生分かりみが深すぎるんじゃぁ〜 (2023年4月14日 22時) (レス) @page41 id: 275501d424 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひよこの子
| 作者ホームページ：
作成日時：2023年3月25日 14時
