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「……うっ……うっ」
「…」
「うううう」
「…」
「見てんなら、慰めてくれてもいいんじゃないカナ!?ショッピ君」
「あぁ、すみません。チョコレート貪り食いながら泣いてる人、初めて見たんで驚いてました」
「これ、好物なの。食べる?」
「いらねぇっす」
ショッピはAの横に座ると、カメラに保存された写真を見せる。
「最高に滑稽じゃないですか?これ」
「消して」
「えー」
「消さないとこれから君の治療一切しないから」
「仕方ないですね。全く我儘な人だなぁ」
消したフリをしたショッピはカメラをしまうと、Aの背中を撫でる。
「…ダメだったみたいですね」
「うん……怒った顔で追い出されちゃった…」
「っはは」
「何笑ってんの」
「すみません、つい」
「え?」
ショッピは思いついたように手を打つと、ニヤッと笑う。
「今日、このままこの休憩所で俺と1晩過ごしませんか」
「何言ってんの」
「あの人、巡回ですし。どうせここにも来ますよ。そしたら嫌でも見える」
「どういう、」
「だから俺とAさんで、ちょっとイチャついているように見せれば、嫉妬して部屋に連れ込まれるんじゃないですか?」
「はぁ!かの有名なお清めセッく」
「言わせませんよ」
ショッピの手のひらで口を塞がれたA。ついでに鼻まで塞がっているため、息が出来ずにショッピの手を噛む。
「いてっ」
「ごめん。…つか殺す気か」
「すみません。で、どーします?」
「やるでしょ」
Aとショッピは互いに悪い笑みを浮かべて、作戦を立て始める。
「Aさんも一応女性ですし」
「一応は余計ね」
「化粧道具くらい持ってますよね」
「そりゃ大人のレディの嗜みですから」
「アイシャドウで偽造できるらしいですよ」
「教えて下さい!ショッピ先生」
部屋に戻って化粧道具の入ったポーチを持ってきたAは机の上に広げる。ショッピはどれだ……と眉を顰めている。その顔をショッピのカメラでこっそり盗撮した後、これだよ。とショッピにアイシャドウを持たせる。
「失礼しますよ」
Aの首をアイシャドウで色付けていく。
「っ……う、それ、なんか…へん」
「俺まで変な気になるじゃないですか。やめてくださいよ」
ピクピクと反応しながらも、Aは耐えた。なんだか妙に時間の流れが遅く感じる。
「っできました。…あ、やべゾムさん来た。Aさんそれ隠して。俺に寄って!」
「はい」
「……何、してんの。お前ら」
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けんまおし1016(プロフ) - もうこの作品もまじで最高でした!!!!他の作品もみるのはもちろんお気に入り登録もしときました!もう最高でした!!もう言葉にならないです!!!!! (2022年12月11日 9時) (レス) @page50 id: 92260459e9 (このIDを非表示/違反報告)
一条なつき(プロフ) - めちゃくちゃ良かったですひたすら鼻水ズルズル涙ドバドバで読ませて頂きました!! (2022年10月7日 2時) (レス) @page45 id: 10435debae (このIDを非表示/違反報告)
黒輝 雷音⚡ - 途中emさんが舌打ちしながらカーテン閉めるのでめっちゃ爆笑しちゃいました!(笑)めっちゃ面白い作品でした! (2022年9月26日 2時) (レス) @page45 id: a7e2765b25 (このIDを非表示/違反報告)
這い寄る脅威(プロフ) - ピくんーーーーー!!!www (2022年8月29日 0時) (レス) @page49 id: 0893c6b06a (このIDを非表示/違反報告)
コム@スランプなう(プロフ) - 夢主可愛い…zmさんッ!僕にもその子貸しt)))←おまわりさーんこいつでーす 番外編ちょくちょくかいてくれるの嬉しいです😊 (2022年8月28日 13時) (レス) @page49 id: 0ee0aa5caa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ひよこの子 | 作者ホームページ:
作成日時:2022年8月1日 20時